しろくまさんから 「大山(だいせん)の横の山に 行きませんか」
という話が 突然 舞い込み
「じゃぁ ボクも行くよ。」
「大山じゃないのよ。 横の山だよ。 横山でもないんだよ」
その昔 大山はミツの好みで毎年のように「避暑」に使っていた時期があり、
でも たいがいは 山麓徘徊組。
そう、そういえば、たった一度だけ、大山寺から元谷を渉って 登頂したこともあったけど
カンカン照りのガレた急登を 他人の靴底 眺め眺めて 登った果てが
ガスの木道 犇(ひし)めき合い、、、(´〜`;) みたいな印象 強すぎて、、
それともう一つ、大山わきの 尖った烏ヶ山(からすがせん) の方を 気に入っていたのを
2001年の 鳥取西部地震で 一部が崩落。 現在も登山禁止。
、、、というイキサツなどもあり、ここ数年は、疎遠になってしまっている、、、
「紅葉情報 送っといたから、しろくまさんとも相談して、、、」
紅葉 + 三者(物?)三様の事情など 2週間ほど見合わせつつ やっとやっと、、、
o(^-^o)(o^-^)o
「うわぁ〜 4時出 ってことは、3時半 起きかぁ」
「じゃぁ私は 3時20分。 ほな おやすみ (^_^)/~」
まぁ ここだけの話 ふだん独りなのに 二人分の準備 っちゅうんは ほんまにもぉ ねぇ(笑)
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真っ暗闇を飛び出して しろくまさんを拾ったら とりあえず コンビニ。
中国道・・・ 兵庫県の『朝霧エリア』を過ごし 途中 ドライバーの交代を経て ようようの岡山県。
米子道に移行後、一車線の長トンネルをくぐり 蒜山ICを過ぎれば
いよいよ待望の 大山南壁が姿を見せはじめる。
「い〜じゃ ないっすかぁ」
大山は、しろくまさんのお膝元でもあり 今日の雲行き 読めているのか、、、
「山容が 変ってきましたねぇ」
西側に周れば 富士山型に変身する伯耆富士。
溝口で高速を出て 大山寺下の駐車場へは15分ほど 7時半に到着。
いやぁ〜 駐車料が 無料になってるよ! (^^)v (4月〜11月末)
ブルッ♪ ちと 寒めですが、、、
トイレを済ませ、付けるもん付けたら ぼちぼち 行きますかぁ。
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まだ 宿泊客ぐらいしか出ていない 旅館、みやげ物屋の並んだ大山寺参道を
山門前で左折。
「マズイなぁ」
「ヌルイのよねぇ」
と、 寺にも詣でず、ケチつける長命水に
ご利益など あるわけない と、なじり合いつつ
奥へと伸びる石畳を 大神山神社(おおがみやま)奥宮へと 石段を登りつめ、、
境内右手の 「行者谷」コースから 登山道は いよいよ始まる。
年代を感じさせる鬱蒼としたブナ林は まだ紅葉には少し早いけど
「ここが早いってことは 上は ちょうどよい、、、」
って見解には 満場一致。 ( ^^)Y☆Y(^^ )
「下宝珠越」 の道標に従い左折。
途中 治山林道を 一旦横切り
急登になる山道。
ツルツル滑る濡れたゴロ石が 低血圧を ビビッ! と刺激をする、、、(-。-#)
賑々しい小グループに 先を譲り
気まぐれに覗く 下界の景色。
「あれは 米子から伸びる 弓ヶ浜か、、、、」
頭上に茂るブナの枝先は 燃えるようにあかいのに 足元 未だ薄暗い樹林帯。
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下宝珠越まで登りきって 小スペースにて ご歓談中のグループに ズカズカと、、、奥を占拠。
「ここで ちびっと、、、」
と へたり込むミツに
「ここまでが ヤマ場でしたねぇ」
と 優しいクマ手を差し伸べる しろくまさん。
どう考えたって ヤマ場はこれからや (笑)
背高ブナに仰け反って 宝珠尾根へと分け入っていく。
いきなり始まる 紅葉街道。
モミジのすき間にチラつくは 今日の三鈷峰か、背後 宝珠山、、、
おーっと いきなり道が下り、、、 はたまた上りに、、、
軽いアップダウンで 紅葉の木々も 目線を上下。
高度をかせぐにつれ 山の形相も 次第に明らかになり、、、
三鈷峰からの朝陽が眩しい。
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下界の景観 広がれば 中宝珠越。
未だ 弓ヶ浜の眺望 健在。
前方 突如! 大山北壁。
崩落続ける岩肌が 右手のすそ野 元谷へ ザザッと崩れかかり
砂防堰堤が 最下部の麓で、幾重にもなって 崩れくる土石流を かろうじて受け止めている。
壮絶!
凄まじさ 言葉を奪う・・・
方や 左に三鈷峰。
これまた 凛々しく荒々しく、岩肌を剥き出しにして 直下の剣谷へと切れ落ち、、、
あれに登るん? 登れるん? と、カタズを飲めば
ロープ手繰って ヤセた馬ノ背 ゆるゆると伝う。
全身にみなぎる緊張感、、、
ヘッピリ腰を しろくまさんにお任せし <<_ _>> しばし 撮影に専念。
迫る北壁、頭上にユートピア小屋 それに連なる尾根、、、
その直下へと ゆるゆる入っていく。
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上宝珠越 10:40
越えてきたヤセ尾根、 彼方 日本海。
右に 元谷へのガレた分岐。
頭上の尾根へは 南側から回り込むのだ と しろくまさん。
ガイドマップにも 道はこの先 山腹をえぐるように U字型に湾曲している。
ボク 上で休む、、、と、早々に発つミツ。
それを見送り(^_^)/~ 一服していると
下から人が どんどん押し寄せてくる尾根筋が 目で追える。
こちらも ミコシを上げ 最後の詰めに、、、、
所々 崩落した山腹を トラバースし
自分たちは 今、元谷の最深部を 歩いている。
北壁が背後になれば、越えたばかりの宝珠尾根 左に波打ち
辿ったコースを なぞれるほど。
ダイセンキャラボクが 道脇に現われ
最後の坂を登りきったところが ユートピア。
ミツがすっかり寛ぎモードで 座っている。
登ってきたなぁ
と、見回せば 右にユートピア避難小屋 左には、、、
ピラミダルな三鈷峰山頂が もう すぐそこ。
山頂で蠢(うごめ)く 人影さえ 手に取るようで
このまま 一気に行ってしまおう! と、ミツを急きたてる。
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青々としたキャラボク、すっかり葉の落ちた笹原を縫い、山頂へと近づく。
道 いよいよ険しく、随所のロープ 切れ落ちた絶壁 ヤセ尾根の急斜面。
岩壁は 石を無造作に立てかけたように脆(もろ)く
滑落すれば 命はない。
ガチガチの自分に カメラマンの自分
それに 足を滑らす妄想の中の自分が 重なったりもする。(笑;
無我夢中、、、
に ふと 顔を上げれば そこは ポカンと開けた小スペース。
山頂は 意外にも 平たいテーブル型 だった。
人のすき間に陣取って ラーメン作りに入る。
大山北壁を背に
しろくまさんに湯を沸かしてもらっている間も 待てないミツは
一人 チキンライスオニギリに 喰らいついている。
眼下を埋めつくす山々の紅葉。
時おり日が射し 赤や黄を 一段と際立たせ、、
久しぶりのラーメン作りに 近所のクマをこき使っての おおわらわ(!)
できたぁ!や 配れー 食べろや 撮るや ソコのいてぇ〜 と もう テンテコ舞い (笑)
突先の岸壁に立てば 大山寺の駐車場やら スキー場やら 霞みはじめた海までが一望。
寒いぃ〜 降りよぉー と、ミツ。
立ち去るのが惜しいくらいなのに、、、
小1時間もいると やっぱり冷えてくるのか
ユートピア小屋へも 寄ろう と 慌て 店じまい。
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先ほど登って来た馬ノ背に向かって ロープ握って 恐る恐る下りていくミツ。
それをエスコートするしろくまさん。
よくぞ そんな難所を 越えれたものよと、手に汗握りながら
何度も 何度も 立ち止まっては、 眼下の断崖と 北壁の凄まじさを収める。
北壁に連なる尾根筋に へばり付く ユートピア小屋。
三叉路 ユートピアの先 登りが苦しい。(´〜`;)
ユートピア小屋は 小奇麗で真新しく。
ふり向けば ハンサムな三鈷峰。
右には 振子山を経て 象徴的な親指ピークから 矢筈ヶ山への尾根が よじれるように続く。
小屋に残るミツに ザックを預け すぐ上の象ヶ鼻まで 登ってみる。
大山最高峰への尾根が 足元からまっすぐに伸び 思わず すーっと行けてしまいそう、、
爺婆グループが 行けるトコまで 行こうと 横をすり抜けていく。
上からの人もいる。
本日は、ここで打ち止め!
と、 真っ黒な烏ヶ山を記念におさめて、観念の下山に入る。
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絶壁の下山路に 陽は溢れ 行きにも増して モミジの彩りを助長する。
何度も振り向いては 北壁や三鈷峰にかかる紅葉を撮る。
眼下 元谷に 織り成す錦。
ザレた激下りに堪え 撮りまくる。
撮っても撮っても 飽きることがない。
小休止して 緊張をほぐしがてら
ふと 大山の稜線には ガスがかかり 背後には暗雲。
「大山は海に近いので ガスり易い」
と しろくまさん。
かつてもそうだった と 夏の大山を思う。
三鈷峰には いつまでも機嫌良く 見守っていてほしい。
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おびただしい ブナの木立ちには クロモジの黄やカエデの紅
朝には 気づかなかった 「樹木の饗宴」 フィナーレを飾る、、、
「下りたら ソフトクリーム食べるね〜ん♪」 とか ムードぶち壊し は だれ?!(笑)
大山(弥山)側から 林道を下ってくる人たちと合流し 大山寺へと下って行く、、、
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