前夜、日付がかわる頃 明日は六甲、、と、決める。
場所が場所だし、一人だし、朝起きてから準備したって、大した雑作(ぞうさ)はかからない。
土日回数券も持ってるし、探険ルートの地図もある、、、けど
やっぱし、布団から抜け出せず、
エイヤーの出発 8時過ぎ。(>。<)
不精ものぉ、、 と、自分に呆れつつ、お隣りの角を曲がりギワに見る六甲
おぉ!
その、何と黒光りしていることよ!
呼んでいるのよ、、最高峰 (笑)
こんな日は、きっと見晴らし!
、、、だから 前言撤回、探険中止、有無をいわせず尾根 行くぞー (^O^)/
阪急芦屋川のコンビニで、オニギリ一個を買いまして、高座の滝への道すがら
なんだか久しぶり、、だと、、、いったい何時から来てないんだろ、、、と
だんだん落ち着いてきたようで、、
ふと、毎週のように金剛山に行かれてる法香さんを思う。
彼女は金剛山を「実家」と呼ぶ。
この六甲への気楽さは、、、、私にとっても 「実家」、、の感触、、
だけど私は、そう 度々「実家」には赴かない、、、よね。(^^ゞ
とかめぐらしてる間に、高座の滝の茶店前。
いやぁ さすがに土日の六甲山、、、、えらい多勢、来てはるなぁ。
と、予想通りの人の多さに尻込みし、中央尾根はキッパリ諦め
地獄谷・・・
こういう時の「谷」頼み?(笑)
ってか、、でも、、、
大丈夫かしら、(−−;
だいじょうぶよぉ〜たぶん、、、
と、ほとんどテープのアテのない谷筋を、おどろおどろ詰めていく。
何度か分岐で「賭け」をして、、(^^ゞ
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お食事中でしたら、、ゴメンなさ〜い m(_ _)m
30分ほどかかって、やっとA懸垂岩の下までこぎつけて
よしよし、、これで 尾根に出られるぞ。
と、ガレ場を上がって首 出せば、、、
風化した花崗岩、、、岩また岩の異様な光景、、、いかにもリアルに広がってるぅ〜
背後には 厳つく聳えるA懸垂
こーれーは登らんと!と、ザックを置いてザレ場を渡って、、、
ヒエェーーー!
なんじゃこりゃ
砂地は滑るわ キレットすくむわ、、、
その昔、アンおじさんやレオさんらに追従し、ズルズルやっては、わめいたことなど
懐かしく思い出しちゃったり、、、
見下ろせば、はるかかなたに弧を描く大阪湾やら 靄(もや)にぽっかりビル群が、
青く神秘に輝いている、、、
すごい!
と、逆光に執拗に絡んでみては、
あぁなんで、小さいカメラにしたんだろ、、、(_ _; と。
数々の岩怪物の下を巻き、たまに上へも攀じ登り(!)
中央稜の尾根道が次第に右手に被さってきて 一般道に飛び交う声も朗らかで
「えっ もしかワタシ、丸見えなん?」
とか、今さらなんで 我に返るやら(笑)、、、慌てて岩陰に隠れたり (^^ゞ
ついに万物相・・・凄まじく露出した岩群、 そのど真ん中に飛び出した!
これぞ コースのハイライト。(゚-゚*v
あっ 人だ。
その影は、ざれてる激斜面をモノともせずにガッシガッシと確実な足どりで登っていく、、、
アイゼンワークの練習か?
なんだか とっても絵になってるよね。(^_-)
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風吹岩は、人人人。
まだ先のある身だし、、、と、ここはいつものアングルで、写真だけを撮りそそくさと退散し、、
「あ〜淡路が見えとるなぁ」
と、岩上で オジサンが楽しそう。
(おっと そうだ)
と、もうじゅうぶん遊んだであろう「岩場」に またまた取り付いて
私も淡路を一枚。
やっぱし今日は、展望♪ だわ。
と、遊歩道のような魚屋(ととや)道を どんどん奥へと急ぎつつ、
木々の間に淡路が見えてるところに、今回初めて、気づいたりして(笑)
ゴルフ場から水を引いてる蛇口の水場で、目(コンタクト)を洗い、小休止。
そして再び、ダラダラと退屈でしんどい登り坂を越え
やっとのことで雨ヶ峠。
さすがに小腹が空きました、
と 東屋で珍しく銀チョコなんぞを齧っていると、、うぅぅ 止まらへんのだ。(笑;
目の前を、ご一行が列をなして黙々と通り過ぎていく、、、
ツアーだろうか 訓練ハイクか、
休まないんだ、説明ないんだ、、そうよね、、最高峰に向かうんだ、、、もの、、(゚.゚)
「横 いいですか?」
「ハイ どーぞ」
オバサンが来られたのを機に腰を上げ、私はモチロン! 東おたふく山へと向かいます。
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すげーーーーっ!
東おたふく山 その枯れた笹原のすき間から、景色がチラチラ見えてきている。
それはそれはもの凄い、、、朝よりもさらに鮮明な、、、眺望でありました。
金剛山の向こうには大峰が群をなし、、その左手には明神平や台高、、かな、、
今までにこんな光景、見たことない、、と。
もう夢、、、みたい、、、なココチになって、、
あっちからもこっちを、見てくれてるよね。
今日が山ならラッキー♪、、、と きっとみんな、思っているわ、、
ボーーー (゚.゚)
あまりに景色に釘付けな私の姿に、
「おぉ きれいやなぁ〜」
と、通りすがりの人も気づいて、、、
やぁ きれいなんてモンじゃぁ〜 と
云わんばかりにまたシャッター
撮っても撮っても撮り尽くせません。(笑)
名残は尽きねど、最高峰まで小一時間。
、、
東おたふく山から北側を一旦下って土樋割へ、、、
この辺りから蛇谷北山にかけては、表六甲の中でも特に冷え込むエリアだ、、
と、私は勝手に思っているけど
雪がない、、、凍ってもない、、、
これが今年の冬なのか、、、有馬の氷瀑も、たぶん未だでしょう、、
土樋割から尾根へと上がる。
来るごとに大衆化していくヤセ尾根を、15分ほど登っていけば期待どおりの展望、、、
さらに展望、、どんどん展望、、、
ここも凄い!
生駒山から関空、、、そして紀州にかけてが、、すーっと糸を引いたよう、、、。
それに見惚れて 難所の「ザレ場」
いつものように右から取り付き、、、おっと、、、出口が倒木で塞がっている(--;
と、再びザザザーッと滑り降り、ロープを手繰って左側へ、、、
やれやれ
(注:現在はロープ伝いに左側のみが有効です)
すっかり笹の刈られてしまった尾根道の最後の坂を登りきり
ようようの広場、、、に着いた、、
着きましたぁ
あっ! 雨ヶ峠で、、
あぁーっ 東屋の、、、
それは、雨ヶ峠でチョコパンを齧っていた時、横に来はったオバサマでした。
「この下から上がってこられたの? 凄いねぇ、、どこです?、、、えっと黒岩谷、、、
の西尾根?」
「正解!」
地図をなぞってピタリと当てたオバサマ お見事!
2人でしばらく 大パノラマに酔いしれて、、
「実はね、私、西おたふくに行くつもりが、分岐見落とし、、こっちに上がってきてしまったの、、」
「じゃぁ 下山は西おたふく山が、いいですね。」
とか偉そうに、、どの口がそれを云わすねん! みたいな(^^ゞ
「あなたはどこを下られる?」
と、こっちに振られる、、
「やぁ〜 まだ決めてないっす」
と、今年、最初の・・・ うそをつき (笑)
だって、シュークリームを買いに行く
なんて、、やっぱし、、、、 いえん(゚-゚)ゞ
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盛況の一軒茶屋から わずかにアイスバーンになった坂を上がって最高峰まで。
冬枯れの、景色の中に山頂標示がポツリ、、、
その奥には、北の展望、静かに広がる。
岩のすき間で風を凌いでカップラーメン 今日はこれも熱いくらいだな、、、と
「横 いいですか?」
「あっ ハイ どうぞ」
と、向う向きにカップルが並んで座って手作り弁当、、、ですか、、、よろしな。
ハイおにぎり、おかずもあるよ、、とか、あーだこーだやっている、、、、あほらし(ー。ーメ
間もなく女性の方が、寒い寒いと言い出して、、、
どーこーがー寒いねん!
と云いたい背中、、、が、マジで寒々しくなる前に
そそくさと、、、下山しよしよ、、、 ほな さいなら! (-。-)/~
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縦走路を東進し、奥池へと向かう。
このルート、いつか繋ごうと思ってました。
習得できれば、阪急仁川か苦楽園口駅へ下山して
いずれ 「180円で六甲!」 のエコハイク(?)だって夢じゃない。
しかし、車道には車が、、(あたり前!) 山道になればアップダウン、、、と難行苦行。
やっと覗いたエメラルドグリーンの奥池も、芦有(道路)を横切り、再び山道、、、
それが思った以上に何ーんもない落ち葉道、、、
逆コースなら、なおさら辛い登りかも、、、格安登山も楽じゃないのだ、、(−。−;
と、ちょっと疲れた足を引きずり、、、
やっとのことで奥池に。
薄く張ってる氷とか 孤独なサギとしばし戯れ、、、そう!
こういう時こそ、見晴し台に向かわねば。
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ガベノ城にてコーヒーブレイク。
いよいよ霞みはじめた遠くの山を眺めながら、
かつて歩いた「六甲の思い出」を、ひとつひとつひも解いてみる。
義理で行った下見ハイク、追従した難路、冒険したご法度谷
夫とはぐれた吹雪の山上、ずぶ濡れの笹道
はまったラーメン、香りのコーヒー、返した鯖寿司、熱かった温泉、愛でた霧氷、、、
そして、あてどなく彷徨った 独りヤブこぎ、、、
六甲には、思い出がいっぱい。
六甲との、思い出がいっぱい。
私の軌跡、、、、、それは六甲。
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