【北岳 後編】

月12日(水) 晴れ

ミツ  チー

マピオン地図・・・・・・・・  地図上の  が 北岳

肩ノ小屋6:00
−北岳6:45−吊尾根分岐ー北岳8:20ー肩ノ小屋9:00(休)9:45
草すべり分岐10:40−二俣12:10−(昼30)−広河原山荘14:40−バス停14:45


頭ガンガンお腹も重っ苦しい、夜はほとんど眠れずじまい。
ミツも寝てないと言いはるが、双方の話には、多少の食い違いがある、

ミツの話だと、夜中にどやどやと団体さんが到着し、朝、早々に発っていった、、という。
私は、ヘッ電で表のトイレに出たが、そんな団体には気づかず、ガスで暴風に閉口し
こんなところでテン泊なんてゼッタイ無理やなぁ、、としょげかえって寝床に戻って、夜通し寝返りを打っていた、、

・・・・・・・・・・・

「もう誰もいないよ!」

叩き起され、外はモヤちゃうのぉ? と、眠い目をこすりこすり、未だ「高山病」している身体を振り起こす、、

4:30
もう、すっかり明るい、、

地平線か、雲平線か、明々と輝いて、あっちでは富士山!
富士山がガスまみれになっている。

あっ 晴れた!


というのを一発撮って、あまりの寒さにまた即、引っ込む。(^^ゞ

気を取り直して、また出てみたら、もう周囲はかなり明るくなっていて、、
ご来光を待ち望む人たちがドヤドヤ、、それを撮ったら、また引っ込む。(^^ゞ


ご来光フェチのミツは、あっちこっちと駆け回り、シャッター押しまくっているのだろう、、

皆も口々に、富士山、富士山! と叫んでて、
それ以外は雲海に隠され同定不可、、なので、ひたすら明るい地平線を睨みつける。

あまりに調子が悪くて、この分じゃ北岳登頂も危うく、悔し紛れにチョコ一つ、口の中に放り込んだのが、さらに病に拍車をかけ
ついに、吐き気までしてきてしまった。(>_<)

ムカムカが極限に達し、堪えきれずに オエェ〜(´Д`)
お腹の中が空っぽなので、えずくだけだけど、、そういうのを数回、、こともあろうに小屋主のオジサンのまん前で オエェ〜 (´Д`)

すんまへん ≪(_ _;)≫


もぉ〜最悪ぅ〜(;´・`)

これが北岳、肩ノ小屋、ご来光までの顛末である。(笑)


朝ご飯はご来光の直後からだった。
全く食欲はないが、食べないと歩けないのでちょっとだけ、、食後に思い余って頭痛薬を一錠


それが、みごとに効いた!

昨日から、酸素ボンベ、食べる酸素と、何やかやとやってみたけど全く効果なし、、それが普通の頭痛薬で救われた。

こんなことなら、最初から頭痛薬にすればよかった

とにかく バンザイヽ(^。^)ノ

6:00
サブザックだけぶら下げ、私は空身で小屋を出る。

もうすっかり陽も高く、快晴だわ!
北岳めざして、いざ出発。


ゴツゴツした岩場を登り始める、どんどん小屋が下になる。
さすが百名山、ガレた岩場も安定していて、道は険しくてもジグザグに刻んであってグングン高度を稼いでいける。

荷が軽いのって、やっぱ、楽ちん♪


足元には終末のチョウノスケソウ、ミヤマシオガマ、ミヤマオダマキ、、
昨日まで見なかった花が続々と現れる。

ミヤマシオガマ チョウノスケソウ ミヤマオダマキ



振り向くと小屋の向こうに鳳凰三山
悠然と構えているのは仙丈で、その向こうで線を引いてるのは、中央アルプス


そしていよいよ北岳が眼前!
隅っこで富士山がこじんまりと、覗いている。

富士山               北岳


いったん下ってトラバース、、そしていよいよ最後の登り、、
花撮影は後回しにして、とにかく山頂へ!

岩尾根を巻く       鳳凰山


6:45
北岳登頂  \(^o^)/



遮るものない大展望。
雲海の向こうでアルプスだけが覗いてる。

おもむろに山座同定、、できるかな?

鳳凰三山 甲斐駒ヶ岳


近場では、鳳凰三山のオベリスク、ピラミダルな甲斐駒ヶ岳、デーンと構えているのは仙丈で、、

中央アルプス 穂高連峰 槍


北岳から南へ延びる縦走路、、あれが間ノ岳、その向こうのが農鳥岳
塩見岳は?

農鳥岳          間ノ岳


時間に余裕があるので吊尾根の方にも降りてみる。

北岳山荘


間もなく眼下に北岳山荘、、その手前に吊尾根分岐


ミツはここで待ってる、、というので、ちらっと独り、八本歯のコルの方へ下ってみた。

南アルプス & ワシ


斜面にはお花がいっぱい!

ミネウスユキソウ  イワベンケイ タカネイブキボウフウ ミネウスユキソウ
ミヤマコウゾリナ イブキジャコウソウ
キンロバイ イワツメクサ
シラネニンジン? キタダケトリカブト ミヤママンネングサ
クモマミミナグサ タカネウスユキソウ タカネシオガマ


コケモモ



通りすがりの人が、「花を愛するココロやねぇ〜」と、、笑顔で声をかけてくれる、、
「へぇ 亭主、愛さず、、(^^ゞ」

           ハッハッハ! ← バカ受け (^◇^)v

八本歯への斜面 彼方に恵那山



名前の浮かばん花も、とりあえず撮るだけ撮って、分岐まで這いあがり、

北岳              オベリスク 富士 & ワシ


北岳まで戻ってきても、まだ8:15。

人影まばらな山頂で、再度、展望を楽しんで、、

        甲斐駒      八ヶ岳 鳳凰三山


さぁ、、そろそろ下山すっかぁ、

この斜面にも陽が当たりだし、未練がましく花を見ては、しゃがみこんで「ブーケみたい」と、独り言、、(^^ゞ

ハクサンイチゲ ムカゴトラノオ ヨツバシオガマ
ミヤマダイコンソウ タカネツメクサ シコタンソウ



甲斐駒の向こうに、さっきまで雲隠れしてたガタガタの山、、
何だろ?
そういうのは、後で調べることにして(笑) 肩ノ小屋まで一気に下ることにする。

小屋の屋根では、ただいま布団干ししてるぅ、、


肩ノ小屋
9:00
予定通りの時間だそうな、そらヨカッタ。(^_^)v

早くも白根御池小屋から到着した人が、ベンチでホッと一息ついてはる。
小屋のおっちゃんが、今日のお客を出迎えて、山の同定をやってはるので、私もそれに聞き耳を立て、、
もっと天気の良い日には、中央アルプスの奥に白山も浮かぶらしい。



おっちゃんが、ひと仕事終えたバイト生さんたちに、スイカを抱えて持ってきた。
いいなぁ〜 私もここで働こうかなぁ、、(笑)



9:45
お世話になりましたぁ、、また来ますぅ〜 と、挨拶したら、いよいよの下山にかかる。

ちょっと、草すべりにも未練があったが、昨日のバットレスをもう一度、見たい!
ということで、往路をピストンすることにした。

チシマギキョウ ミヤマダイコンソウ トウヤクリンドウ


申し分なく晴れ渡った空、
仙丈も甲斐駒も、山肌までがクリアーだ。

甲斐駒の前には小太郎尾根、背後には異様な八ヶ岳、、謎のガタガタはコレでした。(笑)

仙丈ヶ岳 甲斐駒         八ヶ岳


ミツは、まだちょっと高山病? と笑うけど、私の中ではもうすっかりそんな気分は飛んでいて、
これならもう2、3日は、高いところに居れそう、天気が持てば、荷物軽けりゃ、、の話だが。(^^ゞ


そろそろ富士山にもガスがかかり始めた、、


昨日見ていた花群落も、時間をかけて撮り直し、山も入れて再度、撮る、、
そう、もうキリがないんだけど、、(笑)

タカネウスユキソウ シナノキンバイ ミヤマクワガタ
チングルマ ミヤマアキノキリンソウ オンタデ?


久々の好天になって花までが嬉しそう、、
虫も忙しく飛び回り、一緒になって、はしゃいだり、(笑)

エゾシオガマ クロトウヒレン テガタチドリ


どこまでも平和な山道
今日は、鳳凰三山も、あの厳ついバットレスさえも、見守ってくれている気がするんだわ。(笑)

鳳凰三山 バットレス


そろそろ一番バスで到着した人が、汗をかきかき登ってきてはる。
こっちを見ては 「後、どのくらいか」と質問攻め。


雪渓と言えど炎天下は暑い
沢筋の日陰まで行ってからお昼にしよう、、

サラシナショウマ キオン ルリトラノオ
オオハナウド ハクサンフウロ ヤグルマソウ


やっぱ、このコースは涼しくていい!


そうだ、、昨日は蕾だったタマガワホトトギスが、もう咲いているかもだよ
えっ ほんと!

ミツはホトトギスフェチ。(笑)

ハンゴンソウ トリアシショウマ? クサボタン


いつの間にか、もうすっかり体調は回復してて、口も元気と笑われる、、(笑)


行きには気づかなかったけど、タマガワホトトギスが、ちょっとした群落になっていた。
渡渉の傍には満開のバイカウツギが下向き加減。

どこまでも気が抜けない。

タマガワホトトギス コバノトンボソウ バイカウツギ


白根御池小屋分岐、14:25

15時のバスに間に合うやろか。

トイレも行きたい、バスの席も取らなきゃ、、
と、ノロ川の吊橋を猛スピードで渡ってって、駐車場まで一気! (^O^)/

      ↑
      ワシ



あっ バスですね、キップ買ってからご乗車ください、、貸し切り料金までは徴収しませんから、(笑)

エヘヘ どーも。(^^ゞ


・・・ご拝読、深謝 m(_ _)m・・・


 トップページへ