【朝日岳 後編】

月1日(日) 曇り

しろくまさん Mちゃん  チー

マピオン地図・・・・・・・・  地図上の  が 朝日岳

朝日小屋5:40
−朝日岳6:55−栂海新道分岐7:48−水場9:20−水場10:55(15)
花園三角点11:23−白高地沢出合11:30(10)−兵馬ノ平14:35
−蓮華温泉BS15:40

夜半にひと雨降って、途中、月も出ていたのに、夜が明けるとまたすぐにガスがかかってきて
雨粒に遭わなければよいのですが
と、ご主人から朝のご挨拶をいただきながら、5時朝食。

手作りの料理づくしは、とっても美味しくて、寝てない割には元気元気! 味噌汁をこっそりお替りしたり
食後にはコーヒーもいただいたりして、すっかり寛いでますの、わたくし、えーのかい?


お世話になりました、また来ます!
礼を言って表に出ると、ご主人が5本指の可愛い靴下をご披露しながら見送って下さった。(笑)



5:40
小屋を出発
濡れた木道を朝日岳へと向かう。
すぐに水平道との分岐

こんなにガスの早朝なのに寒くないし、フリースなんて持ってきてバカみたいと笑ってるけど
この分では、下界の気温が思いやられる。


よく整備された道をジグザグに登っていく。

コバイケイソウが、ガスの中にくっきり浮かび
キヌガサソウ、ミヤマハハコ、 なんだっけ?のせり科も、あちこち、、



イワイチョウ、チングルマ、シナノキンバイ
こんなにすっかりガスなのに、みんなパッチリ、咲いてる おはようさん!

寝ぼけマナコノコウゾリナ、ビショビショになって踏ん張ってるハクサンコザクラ
あまりに健気で、思わずカメラを向けたくなる。(笑)

ミヤマコウゾリナ


いたるところに小規模なお花畑が形成されてて、
アズマギク、ウサギギク、ウツボグサに、ハクサンシャジン
目新しい花も次から次へと現れる。


その一つ一つに浮かれまくっているもんで、後続の人に何度も道を譲ることになるけれど
皆さん、日本海に抜けられるのか、一様に急いでおられる。

これを登ったら朝日岳山頂やね、、と、見上げたら
世界が変わりますよ、としろくまさん。

その朝日岳山頂は礫地の原っぱで
イブキジャコウソウ、タカネシオガマと、草丈の低い花が群れてる

風と雨でグシャグシャになったタカネナデシコ、萎れまくってるアブラナ科
これなんだっけ?のムラサキ科

あっちこっちで小さなブーケ♪


その中央に、立派な木製の山頂標識


記念写真を撮ろうとしたら
冷たい突風が、ぶわぁ〜〜っ

うわぁ〜 ぶっと飛ぶぅ〜!

長居は無用
と、ツーショットだけ撮ってもらって、そそくさと発つことに。


少し下ると何事もなかったかのように穏やかな花園に戻り、ついつい雪倉岳へと縦走したくなる。(^^ゞ
どーぞ。(笑)


雪田の傍にはハクサンイチゲ、ハクサンコザクラと、白山と名のつく花シリーズ
白山より多いかも、、って数ですが、(笑)
あっ ハクサンフウロも!


栂海新道分岐へと、どんどん下って行く間にも、新種の花が現れて
片時も花から目が離せない。


ところどころにウルップソウの葉っぱもあるし、
白と黄、白と紫、紫とピンク、、色のコラボが楽しくて、、まるで風景式庭園。



雪渓を渡った先に、ハクサンコザクラの大群落

さらに、リュウキンカ、コバイケイソウ、ミヤマ・シナノキンバイとか、ごちゃまぜぇ

コイワカガミ、チングルマ、
おっ、アヤメ!

もう どうしよう。



昨日の段階で、すでに、あの盛り上がりだったので、
いったい今日は、どうなるんだろうと、しろくまさんは心配で眠れなかった?(笑)

砂礫地で、道が沢状になっていて、
ビチャビチャと、沢中を、歩くこともある。
雨が降ると増水して危険だと、ご主人も言っておられた、、花に、浮かれてばかりもおれん。

木道も濡れてて滑りやすく、滑ったら最後、一大事になるとも聞いた。


ゆっくり慎重に下って、これが最後のチングルマかな、と名残を惜しんでたら水場(日高地水場)
ここで迷わず休憩する。


小屋を出てから4時間ほど休憩なしだった
まぁ、ずっと休憩歩き、のようなもんだったけど、それでも緊張の連続だった。


Mちゃんからクッキーをいただく。
しろくまさんが、お菓子の束をチラつかせて、なんと! その中に、
桃山だ!

桃山って、私の一番好きな和菓子やねーん!
えっ 桜餅じゃなかった?
みたいなイケズを、しろくまさんは言わない、、きっと後でくれると思う。(笑)


湿地の草原
炎天下だったら辛いだろうけど、ガスガスだから救われてるね、、と、負け惜しみでなく思ってる。
日が照らなくてもガスガスでも、花が咲いているのが凄い。


数々の花見を終えて五輪の森という樹林帯に入った。
森といっても五輪山の山腹道、


ダケカンバの大木が逞しい。
オオカニコウモリ、ミソガワソウ、樹林帯の林床を好む植物もちらほら。

登りかえして「五輪の森」を抜けたら、突然 大平原が広がった。
今から高原ですよ。



あたりがパッと明るくなって

シモツケソウ、ハクサンシャジン、セリ科、タデ科、、そしてマツムシソウ!
そう! なんてったってマツムシソウ。 ヽ(^o^)丿


Mちゃんも、無心に撮っていて
しろくまさんは、ネギ坊主みたいなシロウマアサツキに夢中で、


見上げればガス、下界もガスだが、この広い高原のかなたのピークまでは見通せる。
スケール感満点!


あのピークが花園三角点です。

ゲーッ まだ、あんなに遠いのかぁ

またまたここでも気絶しそうに、\(@o@)/


たっぷりと水を含んだ砂礫地の高原

キンコウカ、ムシトリスミレ、極小のサクラソウ、、あっちこっちで寄り道してる。

またまた黄色いスミレ、昨日のとは別種やね。

ワタスゲが点々と広がる中に、タテヤマリンドウが星のように散りばめられてて
間もなく五輪高原の水場。



この先しばらくは、休めないようなので、ここで長めの休憩を取る。


五輪の森があんなに高い、、
あんなとこから下ってきたんだと しみじみ見上げるが
この先も、まだまだ続く長い行程を思うと、急に不安がこみ上げる。


しろくまさんは 朝日小屋の弁当を広げてる。

私らは、残りのパンやお菓子 そう!お菓子!!

おぉぉ! 忘れるとこやった、えらいことになるとこやったと、めでたくここで 桃山ゲット!(^^)v
まぁ 羊羹も? ええの?
と、すでに手が伸びとるけど、
Mちゃんは早くもパクついてるけど私は大事にキープして、これから、「桃山」励みに頑張ろうと思ってる。(笑)


わずかに登ったところに三角点、そう、やっと花園三角点。


オトギリソウやギボウシの点々とする原の、木道から木の階段を下って樹林帯に入った。

カモシカ坂と呼ばれる急坂で、これさえ越えれば白高地沢の河原に出るが
花も少なく退屈な上、なかなか気の抜けない試練の道。


巨大なザックを担ぎ、体をゆすりながら登ってくる高校生ご一行
凄いなぁ〜

こんな薄暗い樹林帯で小さな花を見つける特技のある人、
ウバユリが出るたびに大騒ぎする人など、、
なかなか賑やか。(笑)


1時間近くかかって、やっと河原に出た。
大きな岩を巻くと、冬には撤去されるという仮設鉄橋がかかってて
その橋の袂でしばし休憩。

上流から吹き下りてくる風が心地よい
この川の源頭から下ってきたのです、、と、しろくまさんは感慨深げ。


河原では今、橋の付け替え工事をやっていて、Mちゃんが、あれ、上から見えていたと言っている。(^^ゞ

ここまで来ればと、河原で遊んでいる人も多いけど、安心するのはまだ早い、
私は知っている!
この先にまだ、「激登り」が待ってることを。(^^)v

日高地沢 ひょうたん池

再び樹林帯の木道になる。
木道は便宜上、登山道に付けられたものなので、斜めだったり壊れていたりで
めちゃくちゃ歩きにくい。

忘れたころにズルッとなるので、ストックで支えて慎重に、

ついに鉄の橋(瀬戸川橋)に出た。
橋の袂で迷わず小休止、、というのも、ここから長い登りになるからで
ここまで下ってきて最後のこれがキツイ!
と、聞いていた。


飴玉一個で自分を騙し、観念の登りに入る。

さっき私たちを抜いて行った若いカップルを今度はこっちが追い抜いて、見るからに頑丈そうなオジサン二人を追い越して
ついに、しろくまさんや、Mちゃんまでを追い抜かし
元気元気!
ラストスパートをかけた私は、ここぞとばかりガンガン登っていって、
樹林帯を抜け、ついに出たぁ!

そこは見事な湿原だった。


兵馬ノ平

ギボウシに 色の濃いシモツケソウが、あたり一面、咲き乱れてて、はるか向こうに人の群れ、
湿原周辺は遊歩道になっていて、ここだけを見に来る人もいるそうな、

もうどっちを向いても花ばかりで、夢中にシャッターを押している、(^^ゞ


一方 ベンチでは、しろくまさんとMちゃんが、何やらヒソヒソ密談中 (笑)

チーさんには言ってないけど、実はこの先、まだ登るの、(^^ゞ
画像にマウスを

湿原の木道を越えると遊歩道は、突然、登りに変わった。
えっ?

そう、もう少しだけ登るんです、、といまさら言うか! が延々続いて、、

さっきまでで精力を使い果たした人は、一体 どぉなる〜〜
くそぉ〜 おのれぇ〜 図ったなぁ〜!
(@_@;


あかん、もお 死ぬ!

実際には、こっちの方がさっきより キツい!そうでしょうか?と押し問答?いやはや、、ようようの林道に飛び出した。



林道になっても、まだ登ってて、(笑)
正面が蓮華温泉で、右手のガレ場が野天風呂だ、、と、


なんで終点が、こんなに高いねん!ってな蓮華温泉のバス停に向かい、もう精根尽き果てている、
二日間過ごした夢のような時間が、ぐるぐると頭の中を駆け巡って、


(バスの車窓から)
白馬岳   雪倉岳  朝日岳         

バスで糸魚川まで出たら、しろくまさんは「ハクタカ」と「サンダーバード」でその日のうちに大阪に帰る。
私らは富山までチンタラ行って、バスで明朝、大阪に着く。

電車に乗ったらまず、小屋のお弁当を食べようね。
何枚撮ったか分からん写真も見ないとアカンし、、腱鞘炎になりそうだけど、、(笑)

オレンジ色の夕日が、鉛色の日本海に沈んでいく。


私、朝日岳のバッチ買ってん。(^^ゞ
私も!

Tシャツは赤にしたの、2900円もしたんだけど
へぇ〜、やっぱり、オリジナル製品は高いねぇ、バンダナなんか1000円も、してたもんねぇ
うん、実は、それも買ってん。(^^ゞ

えぇ〜〜〜〜〜! \(@o@)/


画像提供 ありがとう!

ご拝読深謝♪


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