【武奈ヶ岳】

標高 1214m


12月13日(火) 曇りのち晴れ

SIVAさん ・ チー

マピオン地図・・・・・・・・  地図上の  が 武奈ヶ岳 

明王院P800−夏道分岐930−御殿山1015−わさび峠1040−山頂1123(昼)1245
夏道分岐1357−登山口1455


今年最後の定期山行

こんな素晴らしい三上山を見るのは初めて、、と


湖西線から車窓に見惚れていると、携帯が鳴って

そのうち、晴れてくると思う、、(^^ゞ
って、SIVAさんから。



えっ 天気、よくないの? と、比良側の空を覗き込めば、
山にガスがかかってて、その先は真っ白け!
あれまぁ、

だから冬の天気は侮れない。(笑) 笑い事ちゃう!

こんなことなら伊吹にすれば良かったと、悩む間もなく
待ち合わせの和邇駅に着きまして

さっそく車に乗っけていただき、一路、坊村へと向かう。
ドケチ阪急の寒々しい車両に比べ、北国SIVA車はポカポカと温かく、ありがて〜え。

されど、外は雨 (笑) だから、笑い事ちゃうて!

その雨が、途中峠から鯖街道を北上するにつれて、だんだん酷くなってきて
もうこれはどう見ても 山になんて!

SIVAさんもそう思ってるのか、車内はいつになく?重苦しいムードが漂って、
たまにマリちゃん(誰?!)の、「トンネルの出口…左方向です。」 ってな拍子抜けする若声が響くのみ。

幸か不幸か?登山口の坊村に着く頃には、何とか雨は止んでいて、
しばらく様子見しよう、ということになる。



何を思ったかSIVAさんは、ストックに巻いてるビニールテープをビリビリと剥がしだし、
私は、トイレでゆっくり目とか着けて遊んでる。

まぁ、天気はそのうち回復するんちゃう? ということで
8時スタート

明王院の奥の取りつきまで行き、
今年2月に来た時は、もうここら辺、ズルズルに凍ってて、急いでアイゼン着けたんだったと思い出す。



今日は、まったく雪もなし!
これならアイゼンは要らんと、置いていく。

例の斜面に取りつけば、後はもう、ジグザグに登るのみ。




さすがに紅葉は、ほんの僅かしか残ってなくて
すぐに雪を見るようになるが、特に歩きにくいほどでもなく
つづれ織りの退屈な植林に耐え、いつもの展望地まで登って小休止。

西側の山々のガスがぼちぼち上がっているようで
天気は明らかに好転している。



休んでいる間に薄日も射すようになり、
気を良くして、さっきより足取り軽く、再びジグザグを登る。

P846の手前あたりまで来ると、さらに雪が多くなり、それが解けて
道はぐちゃぐちゃ、倒木もあり
たまに、凍っているのに足を掬われて、思わず母に助けを求めたり?(笑)
ここはまんず我慢のしどころ。



植林が雑木に変わり、明るい尾根に出た頃にはもう、すっかり雪道になっていて、
折よくそこに日が射して、雪の白さに目が眩む。

そう、これが雪山や!
けどまさか、こんなに早く雪山に登ることになろうとは、(笑)



間もなく夏道分岐に着いて、さてどっちに行く? 冬道でええやろ。
ということで、急斜面に取りつく。

私らより先に登った人のトレイスが、点々と先導している。



15分ほどで尾根に乗ったのはいいけど、北からの風をまともに食らい、ガチガチ震える
雪庇にも気をつけなアカンし、
全く気が抜けない。

振り向けば、北山の峰が、未だガスに見え隠れしてて
思ったようにまだ晴れてない。
天気も一進一退か。

今日はもう、これ以上の展望は無理かもしれんと、観念の数枚を撮っておく。



北風が強くて怯みそう、、だが尾根筋から少し逸れれば風も凌げて楽になる。

後は、一刻も早くガスが上がるのを祈るのみ、
と、木々の間にぼんやり霞む西南稜を見あげては、深く息をして一歩ずつ、
あぁ
ソヨゴの赤い実も寒そうだ。


御殿山着 10時17分

ガスまみれの西南稜、だが肩のピークまでは何とか見えてる、うーん、けどその先は真っ白だ。
それもそのうち隠れるわ、早く撮らんと!
と、先を争い、(笑)

時間稼ぎに柿など齧って、何気に眺める西南稜

と、その時

 ※
うわぁ〜 ガスがっ!

な、なんと
みるみるガスが上がり、武奈頂上まで、西南稜の嫋やかな稜線が、ずいーっと出現したぁ!

まじかい!

けど、ぼーっと見とる場合ちゃう。
え〜らいこっちゃ! そこ、退いてーな! (笑)


コヤマノ岳も、輪郭を露わにし
ほんま、信じられんけど、夢みたいやけど
とにかく やったぜ!

\(^o^)/

わさび峠に下るのが最大の難所、と予想したとおり
ズルズルとへっぴり腰、所々凍っているのを滑りながら落ちながら、あぁ、こんな時でも女優というのは
演技せねばならんのよ。

その点、「身体が鉛」 の人は羨ましい、、いや、ホンマ。(笑)



そこへ、鈴の音も高らかに、朝のトレイスの人が、こっちに向かって登ってきて
山頂は厳しかったが場所を選べば休憩もできる
琵琶湖をチラ見は感動ですよ!

と、励まされたら、心も躍る♪ ヽ(^o^)丿
はよ、私らも、登ろうぜ!

と、前途洋々、わさび峠からの登りに取りついて、、



御殿山から先は、SIVAさんが先行してくれているので
めっちゃ、歩きよい!
持つべきものは、鉛の文鎮。(笑)

振り向けば、堂満岳がシャクシコバノ頭の鞍部から覗いてて
後方に、見え隠れする蓬莱山



その蓬莱山が まぁ、なんて幻想的なの、、はっきり言うたら惚れ直す。(^^ゞ



西南稜の肩までは激登りやから、もぉ、必死のパッチで登るでぇ〜 
気がついたら大阪のおばちゃんに、なっとる。(笑)



登りきったら、眼前に武奈ヶ岳
しかも、青空バックです!



左には白倉岳、右手にはコヤマノ岳の稜線も綺麗に伸びて、
感極まって泣いてまいそう。(T_T)

 


登るにつれて展望がさらに広がって、眼下には朽木の集落
山麓には色を残した低山などもよく見える。



ここにきて、今ぞとばかり、天気の回復、急ピッチ!
もう、どっちを向いても山ばかり。


山頂ポールが見えている。
登っているのは私らだけで、山頂は間違いなく独占やろ、、

武奈ヶ岳 11時23分 登頂



赤い前掛けのお地蔵さんが、仲良く並んで雪の中から覗いてる。

そして朝の雨からは想像できないくらい空は明るく澄み渡り、色を琵琶湖に映してる。
蛇谷も鈴鹿も蓬莱山も皆、見えていて、白く眩しく輝いて、、

           これを奇跡というのかと、、(笑) ここは笑い事でもええ、(笑)



琵琶湖側を向き、風を凌げる場所を選んで、SIVAさんが鍋を作ってくれた。
鍋は鍋でもモツ鍋だとか?
それを景色と共にフウフウ食べる。



ゴムくらい噛みごたえ十分のモツ肉は、噛めば噛むほど味が出る、

しかも、今日の肉は特別なんだと。
へーそーなの。

そう、犬の肉
ゲーーー \(@o@)/

みたいな冗談?、、よぉ、この神聖なムードで言えるなぁ、、(笑)


お腹パンパンになって振り向くと、いつの間にか、大勢の人が登って来てはり
展望も、来た時より、さらにグレードアップ。

こんなことはもうないで、と、名残を惜しんで眺めまわして、



最後に山頂とツーショットを撮ろうとしたら、
近くで寛いでた若者が、僕がお撮りしましょうか、、と。

いやぁ、いるんやねぇ
こんな人になら日本の将来を任せれると、SIVAさんは明るい希望を抱いたことやろ、(笑)


12時50分 下山開始

白帯のように伸びる西南稜の彼方には、京都北山の峰々、、愛宕山もかすかに見えていて



ふと、尖がった堂満岳の隣にも、よく似て尖がった三上山が並んでいるのを発見したり、、



御殿山へ登り返す。
朝の氷はすっかり解けて、もう、アイゼンを危惧することもない。
御殿山13時25分

確かめるように、武奈山頂を振り返る。



朝から数人が通った雪道は、今はもう、ぐじゃらぐじゃらで
下りになると足を取られる。
こんなことなら、新雪を踏み抜く方がマシ!



帰りは夏道に進んでみる。

こちらの方が雪が少ない分、さらにドロドロで、倒木はあるわ、歩きにくいわ、、
長い斜面のトラバースも危険、やっぱ冬は不向きだと知る。



その夏道を今から登ってくる山ガール夫妻?とかがいて、ちょっと驚く。
まぁ、山頂の大展望は保証するけど、

夏道には、私好みの「モミジのたまり場」がある、、
といっても、今はただの枯木の谷だが

それに、解け込めるのも、また愉し?(笑)

   


雑木林が植林になり、この最後の暗いジグザグだけは、やっぱり通らな帰られへんけど
朝より気分は断然いいから、さぁ、頑張って麓まで。


明王院に14時50分

朝、茶色く沈んでいた祠の横のモミジも、今や黄金の輝きを放ち
今日の幸運を祝ってくれているようで、


そうまで思い込める私って、なんと幸せ者でしょう、(^^ゞ

と、和邇駅まで送っていただき、感動のまま帰路に着く。