陰った樹林帯は底冷えのする寒さで、こんなとこには一寸たりともジーッとしてれず、
落ち葉やゴロ石の道を10分ほど早足で歩いて
「白旗城跡」の説明板の前で止まる。
何やらいっぱい書いてある。
要約すると
・・・白旗城跡・・・
14世紀、南北朝時代、赤松氏が築いた城、
新田義貞に滅ぼされるまで赤松氏の本拠地だったという。
新田義貞率いる6万の兵にも応戦した、自慢の強固な本城、なんだそうである。
それがなんで 「白旗」って名前なん?(笑)
傍らには味噌おでん? いや、石塔(笑) が、何をか云わんや。(←?)
近畿自然歩道なのに放ったらかしの荒道を、また10分ほど進むと
丸太階段の急登になって、再び息を荒げること10分
ようよう明るい峠の分岐にたどり着く。
落葉に埋もれた石仏が、この山の古い歴史を物語り、
反対側からしっかりした道が上がってきていて、もしかそっちが本道だった?(笑)
ちょっと休憩してから
右手、登山道を少し進むと「堀切」がある。
ここで敵を防御したぁ!←何を力んで?
確かに道の両端がスパッと切れ落ち、並みいる敵を蹴落とせそう。
とまぁ、いよいよ城っぽくなってきた。
堀切を過ごせば傾斜が幾分緩み、展望もそれなりに増してくるけど
落葉に隠れた浮石には用心せんと足、掬われます。
尾根道が二手に分かれ、左を激登ると「櫛橋丸跡」があるとかで、5分ほど急登に喘いで、
登りきった小スペースが「櫛橋丸跡」
展望は、樹木が茂って僅かに西側のみ。
そのわずかな隙間から、雪山が見えていると、しろくまさん。
那岐山か?
下界からは鉄橋を渡る列車の汽笛、
けたたましい救急車のサイレン、さらには威勢良い犬の鳴き声などがどんどんこちらに上がってきて
田舎の山は賑やかだ。(笑)
「櫛橋丸」を後に、いったん下って、
次の広場が二の丸跡、
その先の一段高いこんもりした所が本丸で、ここが白旗山山頂である。
山頂の展望は東側一方向のみだが、例の 「SPring-8」が、白帯のように見えていて
その奥の山は黒尾山、雪彦山だろうか?
本丸の先に「三の丸」、ここも展望がないけど、山城の構造がよくわかる。
さすが赤松氏の本拠地だけあり
なかなか強固な構造だったと推察できるが、現在の城跡の一部は
戦国時代に大規模化されたものだと書いてある。
本丸跡に小さな祠が残ってて、その祠の真ん中に「王」と彫ってある
これも赤松氏のもの?
※ |
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これ、「正」 って字じゃないですか?
韓流の見過ぎじゃ!
わぉ〜 \(^◇^)/
さて!
土塁、石積を伝って往時を偲びながら、登山口まで一気に下る。
駐車スペースまで戻ってきたら軽トラックが数台停まってて、、その荷台には鉄格子の檻。
あらぁ、、さっきの犬の声は狩人さんの?
くわばらくわばら
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クマの歯型か? |
と、とりあえずの無事を祝って、次の「生駒山」へと移動する。
一旦、コンビニの方に戻り、千種川を渡った正面に生駒山が聳えてる。
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朝撮り、、ですけど、(^^ゞ |
登山口は1台だけ停まれるスペース
その傍らにお地蔵さん。
延命地蔵と書いてある。
チーさんは別によろしいよ、夜叉で、いっつも拝んではるから、(?)
そやね。(?)
傍らには案内板
ここも中世の山城で、当時の瓦や備前焼などが採集されたと記してある。
しかし、この山は見るからに明るい尾根道が、ずーっと上まで伸びていて
岩盤浴に、もってこい!
ってか、これを昼間に登るかよ?、って気もするが
とりあえず見晴らしはええやろ、ってことで、ただただ山上でのお昼を楽しみに斜面に取りつく。
10時48分
期待通り、みるみる展望が広がって、南方向が一望。
高御位山と同じ石質の岩盤は、鑢(やすり)みたいにザラザラしてて、滑るような不安もなくて
20分ほどで馬の蹄跡。
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ここに貼るか!(笑) |
実際に蹄(ひづめ)跡が残ってるわけではなく
異質の岩がボロッと抜け落ち「穴」になったのを「蹄跡」と呼んだもの。
山頂に向け、どんどん高度を上げていく。
さすがにこういう山に狩人はいなくて、早朝ハイクを終えた人らがぼちぼち下山してきている、
ミツバツツジが完全に季節を間違えて、賑やかなピンクをひけらかしてて、そして
やっぱり救急車のサイレンがけたたましい。(笑)
←笑いごとか?
鉄塔跡が井上集落分岐で、それを過ごすと
特に「堀切」のようなものも見当たらないまま、山頂手前の案内板までたどり着き
この白い案内板が下界から目立ってたんやと苦笑い。
なぜか二つもある立派な石碑を過ごすと、山頂の本丸跡。
丈夫なベンチが二つもあって
まるでここでお昼せえ、と言ってくれてるようなもの。(笑)
西隣には断崖絶壁に「二の丸跡」が陣取っていて、ここへは絶対、攻め込めんでぇ〜!
って、誇らしげなのを眺めながらお昼にする。
食べ終えてから、その二の丸跡にも行ってみる。
こっちにも立派なベンチがあって、ここからの眺望もなかなかで、
千種川を挟むような上郡町をゆっくりと俯瞰できる。
昔の人も、してたやろ。
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本丸跡 |
登った尾根道と上郡町 |
広場に落葉が堆く、さぞや華々しく散ったであろうと。(/_;)
あぁ工場、、いや、荒城の、、(^^ゞ
下山は、山頂を巻くように岩盤の尾根に出て、往路を下って鉄塔跡、それを左に折れまして
つづれ織りをどんどん下って、井上集落へと下りる。
舗装路に出て右に折れてしばらくで、延命地蔵の駐車場に戻ってきた。
さて今13時、最後の一座はどうしよう?
と、すぐ近くの登山口、「鈴の宮公園」まで、何はともあれ行ってみて
案内図が「遊歩道」となってる、、とりあえず東屋まで登ろか?
と、ここは強引に。(笑)
坂を上がると須賀神社、、それの裏手に急階段が覗いてる。
まさかあれか?
あれ以外に道、ありますん? (笑)
とまぁ、すでに及び腰なれど、まぁ、さほどの距離ではなかろうと、、
つづら折りの階段道
目的地の東屋まで、高々10分、、と後から画像のタイムで知ったけど
もう、どんだけタイム〜!
って叫びたかったほどだから、朝からの強行軍で、しっかりとへばってるみたい。(笑)
それで、東屋からの眺望は?
うーん、ここで下るのかぁ、、って感じ。
ほな、もうちょっと行く?
と、またまたここでも強引に。(笑)
そういえば、登山口の案内板も、東屋の先にまだ道が延びていたよね、、と、
歩きだして、おいおい、いきなり藪かよ!と。
周回できる遊歩道は消えている。
かつては「公園」とまで呼ばれたエリア。
しかし人が寄り付かなくなると、こうなるのかぁ、、ってほど今や雑草茂れるただの枯野。
けどそれが、かえってココチ良かったりするかな? (^^ゞ
そう思えば不思議とこういう踏跡にも愛着が湧いて
しばらくコシダを漕いでいると
目の前にコナラ林
おぉ!
コナラたちは背高で、それが天に向かって高く高くと、癒しの情景を演出し
先ほどの生駒山も木々の間に見えてる。
ええなぁ〜
とりあえず地図上の「展望台」まで頑張ろか!
と、結構な急階段を這い上がっては、仰け反って、息、整えたらまた一歩。
その展望台からの景色はどう?
うーん、東側一方向のみ。
でも、眼下に広がる田畑が、ほのぼのとした田舎の暮らしを物語り、
反対側からは先ほどの生駒山が、意外とストイックなのね、、って姿をしてる。(笑)
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東の展望 |
生駒山 |
尾根伝いに行くと三角点があるというので、またもう少し行ってみて
もうこれ以上は完全藪!
ってピークに三角点、、その傍らの木には「堂ノ上」のプレートが掛けてある。
腰を下ろして15分ほど休憩し、コシダの茂るコナラ道を駐車地まで引き返す。
途中で左に下る道
道標に「健脚向」と書いてあるけど、どう見ても落ち葉に埋もれて道などない。
と、ここは安全策で、まっとうに往路を辿る。
須賀神社まで戻ったら鳥居をくぐって、参道の石段を一気に下って下界まで。
15時には、今日の予定をすべて終了。
いやぁ、結構歩きましたけど、どれもこれも変化に富んでてヨカッタと思います。
雪山もええけど低山も、普段なかなか来れんので、この時期のもんだと納得しました。