【池木屋山】

標高1395m

月5日(祭日) 晴れ

Mちゃん ・ チー

マピオン地図・・・・・・・・ ・・・  地図上の  が 池木屋山 

宮ノ谷835ー風折分岐950−高滝1030(15)ー猫滝1112−奥の出合1220−池木屋山1345・1410
霧降山1450−青空平1530−コブシ平1605−駐車場1726


ゴールデンウィークで唯一、遠出のできる5月5日、こどもの日
まぁ、ピーカンですわ。

悲願の池木屋山をオーダー。
Mちゃんは二度目らしいので、心強い!

雲一つない青空に聳える飯盛山を仰ぎ、ハイテンションで登山口へと向かう途中、
江馬小屋谷で支度していた男性に呼び止められる。

宮ノ谷に行くんか? 今日は水多いぞ! ダメや思ったら戻ってこい!
は〜い。(^_^)/~


宮ノ谷の登山口にはすでに数台が停まってて、ちょうど今、カップルも発とうとしている。
私たちも後を追うように出発。
8時35分



まずは、渓谷沿いの遊歩道
グリンシャワーを浴びながら鼻歌交じりに橋、桟橋、階段道と越えていく。


犬飛岩に寄り道したり、散り急いだアケボノツツジを憐れんだり、
余裕〜余裕〜

ところが
鷲岩展望台の手前にきて、ふと、「この先崖崩れ通行止め、蛇滝まで沢沿いを歩くように」
と注意書き

あらら

 

仕方ないので登山道から離れ、沢に向かおうとしたら、
さっきのカップルが戻って来て、増水してるから沢は無理ですわ
と、崩落した崖をへつっていかれる、、

私らも慌てて追従したので、カップルの男性がこちらにロープを渡してくださり
なんとか通過。

かたじけない!


その後は大して問題もないまま、タニギキョウやコハコベ、ヒメレンゲなどの咲く中を
蛇滝、六曲屏風岩、切石河原、、


風折谷分岐に9時50分

もう、カップルの姿は見えない。
速いなぁ、


休憩所で一息入れて、いざ 高滝へと進もうとして、思わず、え、え、え!
登山道が崩れてて、その上に倒木が幾重にも覆いかぶさり、行く手を阻んで通せんぼー
あれあれ、


先行者はこれを越えたはずなので、意を決して
いざ!
と、ザレ場を滑りながらよじ登れば
ようよう、赤い橋が見えてきて、
ホッ

高滝は、あれの先なのよ。
は〜ん


しかし、ホッとしたのもつかの間で、この後、えげつない難所が待っていた。

まず、
轟々と水を唸らせる高滝の直瀑!
そのみごとな様に目を見張り

はて、私たちの渡渉ポイントはどこでしょう?
それがない!

あまりの水の多さと激流に呆然となって立ちすくむ。
渡れそうなところが一つもない!



Mちゃんは、前回も、ここで靴を脱いだので
今日もその覚悟で来たけれど、こうまで増水していたら、途中の深みで
腰まで浸かってしまいそう、、

で、激流に呑まれて流されたらぁ、一巻の終わりやぁ、、チ〜ン
そりゃやばい!

それでも未練がましく行きつ戻りつしていたら、ふとズボンに動く太い紐
ヒルやぁーーーー!

叩き落とせばポロリと落ちる、アハハ 意外と根性なし、
けど
この先、ヒルに集られて、激流に揉まれ、服はビショビショ
想像しただけで震えがくる。

戻ろ!

Mちゃんは諦めきれない、、
分かるけど、こんなところで私は死にたくないのです。
戻るよ!

さっきよじ登ったザレ場を、再びザザザと滑り降り、、一目散、

ふと、頭上で人の声がする。

落石、気ぃ〜つけてやぁ〜 うん? アンタら戻るんか?
はーい。

見ればオジサン
Mちゃんが事情を話してる。

けど、皆渡ってるから、どっか渡れるんちゃうか?
オジサンは、
今、私らが諦めたばかりの岩場をヒョイヒョイ


なぜか持ってるトラロープをこっちに渡して、1人ずつ慎重にフォローくださる。
おありがとうございまする。

ルートより、少し下を渡ったので、しばし藪漕ぎ、ルート修正
そんなオジサンの素早さに、ただただ追従。(^^ゞ

そして、いよいよ高滝の高巻、、コース屈指の難所です
これかぁ! みたいな。


横目で滝をチラ見して、踏み跡辿って、ロープ伝って、、、
崖よじ登り、斜面をへつって、、
エッサホイサ

オジサンが心配そうに見下ろしている。


けど正直、これで終わり? って感じ、、だった。
花とか撮っとるし、(^^ゞ

 


あぁ、まだ猫滝がありました、と滝壺を覗き込み、


再びロープを伝って、崖よじ登って、またまた沢へと伝い下り、
えっ、ここで終り?


信じてもらえんかもだけど、
これって、六甲の堰堤越えみたいで、いやそれよりずっとノーマルで、
踏跡もあるし、フィックスロープも頑丈だし、
アハハ。(^◇^)v

しかし

ここからがまた問題!(笑)

再び現る激流渡渉、
こんなに増水した川を渡った覚えがないよとMちゃん、そういえば昨日、奈良は警報が出ていたか?

そんなこんなで、再びオジサン、お世話になります。(^^ゞ


萌木色の谷に朱色のヤマツツジが映え、
足元のワチガイソウやフデリンドウに、思わず足が止まるけど、


これこれ、花など撮ってんと!


またヒルにやられるで。
でも、もうあんな渡渉はないやろ、、いや、まだあった。

ロープロープ、こっちこっち!(笑)


何度も何度も助けてもらって、もう、可笑しいやら情けないやら、

何もかもオジサンのおかげだと、何度も何度もそう思う。


ようよう、最後の渡渉を終えて12時15分
ここが奥の谷出合

ここで食事していくか?

渡渉渡渉の連続で、気が張ってるのか、あんまりお腹が空いてない。
それにこんな沢でゆっくりしてたら、いつまたヒルが、、
あ、足に! 

\(-o-)/

そんなこんなで、休憩もそこそこに急登に取りつく。(笑)

うわぁ、ごーーっつい急登!


あっ! アケボノツツジ、シャクナゲもある!
石楠花はほとんど蕾だが、アケボノツツジはもう、ほぼ散ってて、、
今年は少ない?


オジサンも、ツツジ狙いのようで
崖下の花を見つけては、ホイホイと撮りにいく。
めっちゃタフ!(笑)


容赦なく続く急斜面
根っこの急登にヒイヒイと喘いで、オジサンと花の話に花を咲かせて、(笑)


登山口で一緒だったカップルが斜面で休憩してて
よう、あの難所を越えて来られましたね、と、笑ってはる、
ハイ、おかげさま。(^^ゞ



アケボノツツジを拾いながら、どんどん高度を上げていき
いよいよ稜線、
豆粒ほどの小さなスミレ、、ヒメミヤマスミレかなぁ、頭を使うとトタンにお腹が空いてきた、

1時間ほど急登に耐えて やっと、枯れ笹、、、そして山頂にポンと飛び出した。
着いた、13時45分


いるのは、カップルと私らの5人だけ、
木の間越しに大台の山々を眺めて和気あいあい
お昼にする。

カップルの男性が飛ばされていた山頂プレートを拾って付け直してくれた。

今あらためて午前の部を振り返る
まぁ、渡渉のハプニングがあったとはいえ
あの急登といい、あの高巻といい、なんと酷な山だろう、、

いや、山は申し分なく
稜線の雰囲気とかはこんなにいいのに、、

きっと
谷から道を強引に付けたんだ、と、自分の技術のなさを棚に上げ、、(^^ゞ



まったりと寛いでたら若者が一人登ってきて、一息ついて宮ノ谷コースに引き返そうとする。

えっ そっちに戻るの?
私ら、霧降山に周回するけど、その方が安全と思うけど、、

でももう決めてるみたいで、そのままさっさと下っていかれた、、気をつけて。

30分ほど居て、オジサンと出発。


まもなく「小屋池」という池が前方に現れて、この池が山名の由来だそうな、、
でも「木屋池」 じゃなくて、何でか 「小屋池」

池の傍でしばし佇む。
畔でオオカメノキが揺れている、、ええ感じやとしみじみ思う。


少し登ると展望が利くようになり
霧降山。


彼方には迷岳


曽爾の山もうっすら霞んで見えていて


明神岳、桧塚奥峰が、すぐ近くに連なっている、
なんて気持ちいい。


下るのがもったいないけれど
大展望を目に収め右折、穏やかに宮ノ谷方面へと下っていく。


ミツバツツジやオオカメノキが随所に咲いてる
途中、象みたいに曲がったブナ!


大空平に着いたら、オジサンが遅かったなぁ、、と、心配してくれていた。すんまへん(^^ゞ


大空平はヘリポートかと思うような、だだっ広い原っぱ。

彼方にポツンと局ヶ岳。


ヒメシャラ林の中を、スミレの花に迎えられ、ずんずん下るとコブシ平
ここは展望がない。

その代わり、石楠花トンネルがあちこち、、
俄か、忙しい! (笑)


ここぞとばかり、写真を撮り合う。


いよいよ眼下に、鹿除けネットが見えてきた。

これに沿ってしばらく下って、ネットの開閉場所を探す。
知っていないと戸惑うかも。


夕やみ迫る草原の向こうに、今日登った池木屋の稜線が見えていて
よくもあれを登ったものよと、感慨もひとしお。


モノレールに沿ってどどっと下り再びネットをくぐり抜け
ネットの隙間を辿ったら最後のネットを閉めまして
植林帯から先は、踏跡たどって林道まで。



登山口に、どんぴしゃ下山。
17時26分


すでに車に乗り込み一服してるオジサンに、最敬礼して

まだ若者とあのカップルの車が残っているけど
日が長いからきっと大丈夫だろうと、オジサンともここで、お別れ。



そして私たちもお互いを労って、暗くならぬ間に宮ノ谷を発った。