【屋久島 その2】

月4日(木) 曇り時々晴れ

・・・縄文杉登山・・・

マピオン地図・・・・・・・・  地図上の  が 縄文杉
民宿4:00→荒川登山口4:55(朝食)

登山口5:25−(トロッコ軌道)ー小杉谷学校跡6:15−楠川分れ6:50−大株歩道入口8:05(10)
縄文杉9:55−高塚小屋10:20(昼50)−ウイルソン株(20)−荒川登山口16:00

登山口16:35−民宿17:40


3時半起床、まだ真っ暗な中、宿を出る。

途中の早朝弁当屋で、朝と昼の二食分弁当を予約してたのを受け取って、昨日の道をひた上がる。
下見のおかげで、夜明け前の片側通行でもスムーズ。

ヤクスギランドの手前の分岐を右折すると、道はガンガン下っていって ようよう荒川登山口、5時前着。

20台ほどの駐車スペースは、早くもほぼ満車。
ギリギリセーフみたい。
あぶれちゃうと坂道の路上駐車になるので、下山後の登り返しがキツイ、
やはり3時半起きで正解だった。(^^;


できたてのオニギリ弁当をさっそくいただく、美味!


5:25
トロッコ軌道を歩き始める。

ほとんど平坦な線路上だが、枕木やら砂利に足を取られて、予想以上に歩きにくい。

それでもたまに、鉄橋から下を覗き込んだり、岩盤くりぬいたトンネルをくぐったりと、
ちょっとした趣向を楽しんだ、けど

その後は
エコツアーのグループが立ち止まって何やら説明されてるのを小耳にはさむ程度で、
景色といっても、愛子岳を望めるポイントが、たった一ヶ所。


一本調子の線路道、さすがのチーも退屈してきた。


50分ほどで「小杉谷集落」
伐採時代の名残り、、最盛期には133世帯540人もが住んでいたという、
だだっ広い校庭が往時を偲ばせる。

小杉谷小・中学校跡 オダクミツツジ

真っ赤なツツジで目を覚まして、さ〜てここまでで、1/3くらいは来たのかなぁ、、(^_^;


花はなくはない、、けど種類も数も愛でるほど多くはなく、エゴノキは遥か頭上だし

ただ、関西の山で見る花とは明らかに異種で
見た目、コガクウツギだけど、葉っぱの縁ギザギザしてる、、とか
誰かの足にくっついて来たと思っていたタツナミソウは、ヤクシマタツナミっていう固有種だったり。(^^ゞ

ホウロクイチゴはフユイチゴより数倍デカく、棘とげで、
ヤクシマミヤマスミレ、これも結構、随所に咲いているけど、鹿児島県の絶滅危惧T類、なんだとか。


ヤクシマコンテリギ(ヤクシマアジサイ) ヤクシマタツナミ ホウロクイチゴ ヤクシマミヤマスミレ


ようよう現れた巨木の下に潜り込んで遊んでいたら、ひょっこり、鹿!

鹿やぁ〜〜〜

大騒ぎ。

しか、し?逃げない怖がらない、早く写せとばかりに、こちらを睨んで構えてる。
ハイハイ ただ今!

屋久島にはヤクシカ、ヤクザル、2種類の野生哺乳動物がいるようだが、いずれも人より態度がデカく、
道路上に寝そべったまま車が来ても知らん顔

退かそうとすると、逆にキレると、
島の人は 「あっちがウワテ」と言っている。

けど、あんなにのさばらせてていいの? 希少な植物とはつゆ知らず、さっきからずっと草を食ってはります。

集落跡から30分強で「楠川分れ」
右折すると白谷雲水峡へ行きつくが、パッと見、かなり荒れた道のよう。



歩き始めて1時間半、だいぶ奥地に入ってきて杉の巨木も目立ってきた。

「三代杉」
1200歳まで生きて倒れてしまった木の上に2代目が芽を出し、1000年で伐採、、今は三代めが350才。

まさに 『キ』 の遠くなるようなお話です。(笑)



見上げる「仁王杉」は、途中に段差が、、あっこで切られて再生したのか、、


トロッコ軌道もいよいよクライマックスになって
石塚山、翁岳など、特徴的な山が、垣間見られるようになり、

石塚山(1589) 翁岳(1860)

歩き始めて2時間半、ようよう「大株歩道入口」にたどり着く。


渓流に、しな垂れているナナカマドの、もう実が赤い。

奥のトイレを借りて、一息入れたら、いざ登山道、、
そう、やっと登山道。(^_^;


今まだ8:00
ここから縄文杉までは、まだ2時間40分ほどかかるらしい、けどゆっくり上がっても、お昼までには着けそうだ。

とりあえず、ウィルソン株をめざして出発!
右手、激登りの梯子に取り付く。


急に根っこの絡まる急登になって、心臓パクパク、面喰う。


けど、さっきまでの風景とは一変して森の中

見上げる杉は巨木だらけ、やっと屋久島の真髄になってきた、って感じ、、わくわくする。

ほどなく威厳たっぷりの「翁杉」
苔むした木の幹にはサクラツツジ、ヒノキなんかが、びっしりと根を張っていて

、爺ちゃん、老後が賑やかでええねぇ、、
って、また話しかけたり
相手、推定年齢2000歳のご老体(!)ですのに。(^^ゞ



そのすぐ先に「ウイルソン株」
大正時代に植物学者ウイルソン氏が発見した伐採株。
切株の中は空洞で、20人以上は入れる広さ、
これは凄い!


けど、人気の株周辺には大勢の人が犇(ひし)めいていて
それぞれに寛いではるし、騒いではるし、写真撮りたいのに退(ど)いてくれへんし、、


聞くところでは、連休中などは、もう人、人、人で、ごった返して
木道や木の階段は長蛇の列になるのだとか、
はぁ、、

あきらめて、早々に出立。

道は誰でも歩けるように、とてもよく整備されていて、何の不安もない、、
世界遺産になったから? 皇太子が来られたから?

これなら厚底の登山靴はかえってジャマで、ウォーキングシューズか地下足袋で充分!、と思います。(笑)


名のある名木の他にも巨木はどっさり、そのすき間から山が覗く。
あれはさっきの翁岳、その隣りは明日の宮之浦岳か?

それにしても、縄文杉、、遠いなぁ、、



もうちょっとだ、もうちょっとだ、と励ます相手は目下、遥か後方(笑)なので、
代りに自分を叱咤激励しながら
木の階段を黙々と
サクラツツジ 木の階段 続く、、

階段の、途上に聳える「大王杉」
おぉぉ

スリムでも25mほど、あるらしい。
高層ビルのようですわ。
階段を登りつめてもなお、見上げる高さ、、(^^;


今9時半、、縄文杉到着は10時半頃かなぁ、、ミツは+20分かなぁ、、、(-。-)y.。o○


そのすぐ先に「夫婦杉」
なるほど杉の巨木が2本並んで立っている。
よく見ると、手をつないで?、、るんかい!
あほくさ!


これを「夫婦」というのかと、(笑)

ケッ 夫婦で見なくてヨカッタわ! (^◇^)v

後でわかったけど、
ミツは「夫婦杉」というのを、彼方の二本、、だと、勘違いしたらしい、、

彼方って、あれ? もしか、あの片割れ 「骨」 と、ちゃうんかい? (-。-メ
(*_*)


木の階段を登ったり、渡渉したり、その後も軽いアップダウンをくり返しながら奥へ奥へと入っていって、
もう木道はケッコウです!
と、お手上げになった頃、今までになく頑丈な階段、、
その上にテラス、、そこまで上がりきったら、、

デーッカイ杉

あぁ、、あぁ、、
これかぁ、
これがぁ 縄文杉 かぁ、、、はぁ、

画像クリックで拡大します

まるで縄文土器みたいにゴツゴツなので、「縄文」の名がついたのだとか。

推定樹齢は大きさからだと約7200年、
内部の木片の計測からでは、2170年。

木の裏側は空洞で、昔はよく、根元でテントを張っていたんだとか
(現在は立入禁止)

まぁ、遠目で見ても、凄い迫力!

来る人、来る人、凄いなぁ、、って、やっと見れた満足感で笑顔満面。


ミツっ!

早くぅ〜上がっておいでぇ〜

はぁ、、
言葉、出ませんよね。(笑)

そばにいたエコツアーのガイドさんにツーショットを撮ってもらう。


縄文杉に逢えた!
って感動より正直、よくぞここまで メゲずに来れましたなぁ、って感慨の方が深いように思う。(笑)

デッキの上は迷惑なので
10分ほど先の高塚小屋まで、もうひと踏ん張り上がってから昼にしよう。

と思って向かった10分間が、最高にキツかったぁ、、



小屋周辺は広場になっていて、傍らにはシャクナゲが、、

ヤクシマシャクナゲ!
初めて見ますぅ


蕾がピンクで開花すると白い。
強い光に当たると、このように白く変色するのだとか。

虫を追っ払いながらゆっくり食事してたら、皆さんどんどん発っていかれて、ついにミツと二人になって、、

不意に鹿が現れた。

またかい!(って感じです、正直)


野良犬みたいに寄ってくるね、、と、ミツにからかわれても、シカめっつらするでなく妙に馴れ馴れしい、
アンタ、タイプか?(笑)

まだ11時過ぎ、
「縄文杉から遅くとも13時までに戻るように」と、但し書きがあったので、まだそれには余裕の時間だけれど
明日もある身、、早々に戻ろう。


覚悟してても、トロッコ軌道まで戻って、そこから延々、荒川登山口までの線路道は、ため息も嗄れるほど長かった。(笑)

途中、「ウィルソン株」まで戻ってきたら、ちょうど人の波が途絶えたのか、誰もいない、(^^)v

よし、ここでミツを待とう。

株にそっと近づいて、株の中にもぐり込み、さっき撮りそびれた写真を何枚も撮る。

森閑とした森の中、、株と私、二人っきり♪

株はとっても好意的で、苔に花を咲かせ、静寂を惜しみなく提供してくれている。

これが屋久島なんだ。

やぁ!
株前のスミレ 切株から空を。ハート型かなぁ?


『ウィルソン株』
伐採時推定樹齢3000年、屋久島では最も古い切株
根元に着生している植物は、イヌガシ、ユスリハ、ヒメシャラ、サクラツツジ、スギ、ヤマグルマ、
切株の空洞には、嘗て清い泉が湧いていた、、


【その他、出会った花たち】
フタリシズカ エゴノキ ヒメコナスビ チャボシライトソウ


オダクミツツジ ヤブデマリ アメリカデイコ アブラギリ


本日ディナーの一品
亀の手(という名の貝)


屋久島 その3



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