8/7 (土) 曇り時々晴れのち雷雨 奈良県 (スルッとKANSAI3dayチケット)
伯母子岳 標高1344m 歩行時間3時間40分
Mちゃんと二人で
【地図】・・・・
塚口6:15(阪急 神戸線)→梅田6:35(地下鉄 御堂筋線)→難波7:00(南海高野線 急行)→橋本7:50
橋本7:55→(車)護摩山スカイタワー前9:23(休)9:35→伯母子岳登山口(遊歩道入口)9:58
登山口10:05→峠10:55(休)→牛首山11:02→伯母子岳山頂11:54(昼)12:40→四ツ辻12:55→深タワ13:08→口千丈山14:09→登山口14:37
登山口14:40→(車)→護摩山スカイタワー15:00→橋本17:25
橋本17:59(難波行き 急行)→難波18:47→梅田→塚口→家19:57
白山から中二日でしょ? 良かったんですか?
控え目な大和ナデシコ Mちゃんは、チーの体調を気遣いつつ、停車中の車から手を振って 出迎えてくれた。
うん。ここの所、世間を騒がせている カミナリ様 も、午前中は何とか持ちそうだし、家族持ちは、お盆にかかっちゃうと何かと忙しいもんねぇ・・・
で、結局、今日 しかなかったんだよな。お互いに・・・
正直いうと、白山から間なしの遂行は、チーには チーッと きつかった。
何が? って 体調より何より、頭の中が、まだ、白山で真っ白。
おびただしい数の写真の整理、記録の保存、花の名前の検索 なーんにも出来ていないんだ。
おまけに、腰痛。
しかし 売られた山行 行くっきゃない!
これぞ 「二日酔いには、迎い酒」 的 心境か フム・・・あんた 経験ないから 知らんだろーが!
だが、待ち合わせた 橋本駅 からさらに 高野山 への坂道を、クネクネと車に揺られ揺られて二時間近く、シートベルトに縛り続けられなきゃ たどり着けん とは・・・ 何たる山奥。全く予想外の距離。
オカゲで、護摩山のPで降車した時には、さすがのチーの腰も マグマ大使 状態 !? (訳すと カキン カキン 状態) だった。
Mちゃんは、要領よく売店に走り、
「登山口は、ちょっと手前だったみたいです」
と、速やかに車をUターンさせ、間もなく右の脇道に入っていった。
最近、無料になった 高野龍神スカイライン も、高野山 奥の院 までは、さすがに 今 遺産ブーム の賑わいで ごった返しており、
チーに、更なる早出 を後悔させなくもなかったが、社寺群を過ぎる頃には車の数もグッと減り、護摩山スカイタワー パーキング を最後に、パッタリと先行車も途切れて、
遊歩道入口 が10時過ぎ になったにしては 「セイゼイ5台」 の登山口駐車スペースも まさに 独占状態。
思わぬラッキー。
欲を言うなら、チョッとさみしすぎる か・・・
「これ、祖母山の収穫です もらってください」
Mちゃんに、差し出されるままに封を開ければ、見事にベロンと こちらに口を向けた ウバユリ の写真。
多少 気味悪くもあったが・・・まぁ 写真は写真だし・・・ と、有難く ちょうだいする。
今になって思えば、あれが 迷信通り、本日のハプニング の前兆 だった と言えなくも・・・
遊歩道入口 |
高野龍神スカイラインから、護摩壇山パーキングの少し手前の脇道を、一歩入った 林道 が、 四輪駆動のワダチでボコボコ、片方崖っぷち、一たび雨を食らわば 崩壊の保証付きの 未舗装道。 まさか、それを、雷鳴とどろく嵐の中、ちぎれんばかりのワイパーをフル稼働させつつ、抜群のハンドルさばきを命綱に、引き戻って来るとは・・・ 恐るべし ウバユリさん! アンタまさに 嵐を呼ぶオンナ! |
気持ちのよい 自然林 |
登山道入口(1240m)から山頂までの高低差は、わずか100mほど。 峠越えしつつ、アップダウンを繰り返し、 木漏れ日の中を山頂へと向かう。 それが、なぜ故 あんなに しんどいんだろ。 究めつけは深タワからの急登。 ここを越えれば頂上だと 焦って登れば、息も絶え絶え、目もくらみ、浮石に足元を掬われ・・・ ついには 「なんで、こんな坂で 突然 速くなるんですか!」 と、言われてしまって もう トップ 失格! |
|
護摩壇山を バックに 山頂でピース 山頂で 大股から登ってこられたペアーに遭遇したのが、今日、最初の 登山者。 高低差のない登山道を往復することは、すなわち 往路と同じアップダウンを繰り返す事になるのだ ということに、復路まで来て やっと気づく浅はかさ。 |
|||
Mちゃんは、チー欠席だった 九州 祖母山ツアーで、苦汁を飲んでいる。
強引な日程。40人という大所帯に対して 添乗員たった2人 という好ましくない事態によるトラブル。相次ぐ脱落者。さらには、やっとの頂上 展望なし。そして、下山路で突然襲った雷鳴と豪雨。
その記憶を生々しく語る彼女は、登山経験の浅い二人を震え上がらせ、祖母 の次は 伯母 ・・・なんて、イワクつきの山行を、さらにシビアに彩ってしまった かもしれない。
いずれにせよ、今回の道中も 雲行き、雷鳴、に対して、非常にナーバスだったことは確か。
パラッと来ては、慌てて雨具装着。
ゴロゴロの度ごとに
「来た 来た 来た 来たぁー」 を連発するMちゃん。
だが、幸いにも駐車場に下り立つまでは、大した雨にも遭わず、山頂からの下山ルートを間違えて、多少遠回りになったことを除いては、すこぶる平穏な山行は続けられた。
少なくとも、駐車場に戻るまでは・・・・
だが、東ハト オールレーズンで、一息入れて、エンジンを噴かしたすぐ後に、事は起こった。
林道は、遊歩道近辺が舗装道。スカイラインとの接点が なぜか未舗装。 という奇奇怪怪な道なのだが
そのクネクネした舗装道から、パラパラ降り出した雨は、瞬く間に激しさを増し、暗雲を貫く稲光、山並みに轟く雷鳴、が間髪を入れずに交互する よもやの悪天へ と急変。
スリップと、隣りの悲鳴が、いつ起きても不思議でないまま、突然の 未舗装道 へ、アワワ なんとも無防備なまま突入。
ここで しばし 復習すると、
現在地は、四輪駆動のワダチでボコボコ、片方崖っぷち、一たび雨を食らわば 崩壊の保証付きの 未舗装道 でした。
そこに ドデカイ水たまりと、ワダチに流れ込む濁流 のオマケ 付き。
それを、悲鳴とともに Mちゃんは どんどん 乗り越えていく。
さしずめ、ゲームセンターのゴーカード。
この悪夢のさなか、
チーは 数年前に 伯耆大山 途上で、ついふらっと立ち寄った小山の やはり 未舗装道 で、車の底を岩に遣られてしまい、伯耆大山 滞在中 修理工場入だった、愛車 のことを、なんでか 思い出して もしや・・・と 顔面蒼白になる。
かたやMちゃんは
「車には 雷 落ちない です よねぇ」
と、頭の中は、おそらく祖母山体験で、いっぱいだったことだろう。
もっと、右! いや左! 水を避けたら 横 崖やぁー
ただただ 気まぐれ ヤケクソに連発するチーの叫びを ムンク と受け止め (?)
Mちゃんは 人が変わったように、手足を巧みに操作して、この 難関 をモノの見事に突破してのけた!!
あっぱれ Mちゃん!!
当然、生石高原まで見渡せるという 護摩壇山 登山 も中止して
車は 高野山を越え、九度山町を越え、逃げるように山から離れていく。
その間 雨は、小ぶりになったり 土砂降りに戻ったり、
氾濫する丹生川の横 滝のように流れるアスファルト道を、どんどん越えて (それでも、この時ほど アスファルト道が有難く思えたことは なかったけれど・・・)
ようようの橋本駅のたどり着いた ところで、なんと 嘘のように パッタリと 雨は去り、薄日さえ差してきた。
何から何まで至れり尽せりで・・・
と、丁重にお礼を申し上げ
ホームで30分以上も待たされた南海電車の車窓からは、虹も眺められて
なんとか、無事 ご帰還。
どうやら 心配された車のボディーや底部も、無事だったみたい で
虹をサカナに、今日の栄誉を メールで称え合う 2人であった。
今日 出会った お花さんたち (野の花は なんとも 可憐なもんです)
カワラナデシコ | オトギリソウ | ミヤマ ママコナ 「花の山旅」では、 この山の看板になっている |
タムラソウ |
8/13(金)晴れ 和歌山県 (スルッとKANSAI3dayチケット)
高野三山 (摩尼山・楊柳山・転軸山)標高1008m 歩行時間4時間半
ミツと二人で
【地図】・・・・
家7:00→塚口7:10→梅田7:34(御堂筋線)→難波7:50(南海高野線 急行)→橋本8:50(普通)→極楽橋9:37(ケーブル)→高野山前9:46(バス)→奥の院前10:04
奥の院前10:10→登山道10:40→摩尼峠11:00→摩尼山11:15(休)11:25→楊柳山12:08(昼)13:00→子継峠13:32→転軸山14:15(休)14:30→転軸山森林公園14:50→公園前バス停15:00(待)15:10→警察前バス停15:42
警察前15:47(バス)→高野山前16:04(ケーブル)→極楽橋16:33(南海 急行)→難波18:09→梅田→塚口18:53
高野山は 霊験アラタカ
弘法大師の 御廟 まで、歴史上の有名どころの墓は続く。
参道には苔むした灯篭、墓石、杉の老木が、歴史の彼方へと
観光客を誘い、思慮なく訪れた者でさえ、その深淵を垣間見て、なにやら敬虔な心地になる。
道なりに 厳かな 大師御廟 へと進んで、宮に向かい手を合わせる人々を目にしていると
なんで、今から山登りなんぞへ・・・という気持ちになってきた。
お堂の中に 巨大な石がある お堂に手を突っ込み 片手で石を ひっくり返す人がいた 何か、意味があるのかな? |
この先は、撮影禁止 | |||
参道に入ると 灯篭と石畳が 迎えてくれる |
見上げる老杉は のけぞる高さ |
信長、秀吉、前田家など 歴代の墓が、打ちそろう |
みろく石 |
高野三山は、高野山 奥の院 を背後から護衛するかのように聳え立っている。
その様相は、奥の院を 花のうてな とする 蓮の花 に喩えられもするらしい。
高野三山最初の 摩尼山への入口 は、弘法大師廟の向かって右手 「水向け地蔵」 の横手から延びる 林道 を少し行った所にある。
入口さえ見つかれば、後は しっかりとした木製の道標や 「高野七口女人道」 の表示が随所にかけてあり、
道を過つ心配はない。
鬱蒼とした自然林や、高野六木(モミ、トガ、ツガなど)の老樹に迎えられるままに、
軽いアップダウンを繰り返すうちに、
ふと、足元を彩る可憐な野の花の数々に 目が止まる。
今なお原生林を残す 真言密教の霊峰には、仰々しさや作為的なものを 全く感じさせない 自然美豊かな みずみずしさがある。
しっかりとした 道標 |
峠や各山頂ごとに 立派な「祠」がある |
木立を抜ける 気持ちの良い 登山道 |
高野三山の最高峰 楊柳山を垣間見る |
右奥にはうっすらと 金剛山も |
楊柳山のヌシ トノサマガエル 再三フラッシュを浴びても 動じませーン |
さしずめ、夏の終わりの植物園なら、ベゴニアやサルビアの くたびれた姿を目にして、自らの夏バテを思い知るところだ。
しかし、野の草 には、夏の疲れを感じさせるところがない。
あるところでは、初夏に奢った花々の、豊かに実を結んだ姿を。
また、あるところでは、秋への季節の移ろいを匂わす 凛々しい様相を、
ささやかながらも、しっかりと誇示している。
季節を先取りした色とりどりの 草花 にめぐり合い、励まされて
いみじくも、チーは、自然の偉大さを、五感で受け止めた 気がした。
今日出会った お花さんたち
アキノ タムラソウ |
|||||||
クサギ | ミヤマ ママコナ |
ヒヨドリバナ | ガンクビソウ (何たる ネーミング!) |
ヘクソカズラ (失礼なこっちゃ!) |
ユキザサの実 |
チゴユリの実 |
ニガナ | アキチョウジ | マツカゼソウ | ヤマトウバナ | キツネノボタン | アレチ ヌスビトハギ |
コオニユリ | ウバユリの蕾 (花はさすがに 写真には 撮れなかった) |
ボタンヅル |
|||
シュスラン? (風に揺らぐ) |
ツルリンドウ | ノジトラノオ ? |
8/21(土)晴れ一時雨 大阪府 (スルッとKANSAI3dayチケット使用)
金剛山〜中葛城山〜高谷山 標高1125m 歩行時間5時間半
単独
家7:15→塚口7:23→梅田7:44(御堂筋線)→難波8:00(南海高野線 急行)→河内長野8:28(南海バス8:45→金剛山ロープウェイ前9:18
登山口9:25→(念仏坂)→伏見峠10:13→展望台10:25(休)10:35→一ノ鳥居10:51→(郵便道確認)→葛木神社11:11→金剛山頂11:35(昼)12:05→(文殊岩屋)→ちはや園地休憩所13:40→伏見峠13:46→中葛城山14:17→高谷山14:33→千早峠14:54→ロープウェイ前バス停15:38
ロープウェイ前15:42→河内長野16:17(南海高野線 急行)16:20→難波→梅田→塚口17:55→家18:15
今日のいきさつ
金剛山は春に加えて2度目の来訪。
今回は単独なので、初っ端から ちょっと エキサイト している。
登山口で、20分も人待ちをして 風邪を引いてしまった 前回 に比べれば、なんとも好調なすべり出し。
のっけから数種の山野草の洗礼を受け 思うがままに 這いつくばっての撮影会に興じる。
ところが
再来だという気の緩みもあってか、最初の水場すぐの 分岐 を見落としてしまったのが、今回 最大の誤算 であった。
前回の 寺谷コース は たしか、渓流に沿った急登を、花を愛でつつ 倒木をかわしつつ よじ登る・・・というものだった。
だが、今日の道は いつまでたっても 舗装道。 喘ぐほどの急登になりながらも やっぱり 舗装道。 期待の脇道 山道 は、ついぞ現れずじまいで、どこまでも続く 舗装道 に終始した。
道は確実に登っているのに、自分がどこに向かって歩いているのか さっぱり見当がつかなかいことが、何よりの不安材料だった。
そういえば、登山口では確かに何人かが 登っていた。
それが、ひとり花にかまけているうちに いつの間にか途絶え、出会うのは、もっぱら晴れ晴れと下山して来る人々。
友人は、金剛登山は4時起きで、午前中には降りて来る
と 言っていたから、10時代で下山する人に出会っても あながち不思議ではない。
だが、鼻歌交じりで下山して来る彼らを わざわざ呼び止めて、
「ここはどこでしょう?」
などと聞く勇気は やっぱりチーには 涌かなかった。
地図上からしても、もし 分岐 があるのなら、もっと裾野 の方だったため、
40分近くも登り続けた今になって、
来た道を下り 再度 分岐 を探すのも 何やら口惜しく じゃまくさかった。
歩き始めてから かれこれ50分近く経った頃 ようやく案内板のある 分岐 に到着。
おもむろに水を取り出し グビっとやる。(あぁ そういえば 今まで 水をを飲むことすら 忘れていた)
地形から、なんとなく山頂近くなっているだろう と、想定して、恐る恐る 案内板を覗き込む。
果たして
な な なんと! 現在地 の右 にあるはずの ロープウェイの金剛山駅 がない。
いや、よくよく探せば 正反対の左 にあるではないか。
そして、自分は 山頂に向かっているはずなのに、大きく逸れて、かなりの 右 にいる。
つまり と いうことは、出発地点から 直ぐの 左分岐 を見過ごし 右にグイーッと無理にねじ曲げた 舗装路 その名も 念仏坂
を登って この峠に至った というわけだ。
呆然 となって 顔から血の引く思いで立ち尽くす。
むろん、ここ 伏見峠 を右折すれば、道は山頂へと続いている。 だから案ずる事はない。 何とか 山頂 へは行き着ける。
だがしかし、全く想像外のルートを辿ってしまった 精神的ショック が、ささやかな安堵感を エイヤ!と 蹴り倒し
ここに至るまで、終ぞ 誰にも助けを求められなかった自分に対しても ひたすら情けなく・・・
金剛山に来ている大多数の人は、おそらく この山の事を熟知していて、
標識なくとも 悠然と 登山 (というよりも散歩) を楽しんでおられる様子。
あるいは、親しい友人達と、痴話話、世間話、浪花節に興じて、スタスタ 歩いておられる。
おのぼりさんよろしく、舗装路 を ひとりエッチラ登って来る オバオネ なんて、どう見たって チー 独り。
そう、私は 独り なんだ。
久方ぶりの 孤独感 が急にこみ上げ、情けなさを 後押しした。
ふと気づけば、空も暗く沈み込み 今にも降り出しそうな気配。
すべてを投げ出したい気持ちに パラパラと雨が当たり、よそ者は帰れ と追っ払われている気にさえなってきた。
展望台に登ったって、何も 見えやしないよ。
展望台の鉄階段を下りてくる表情のないおじさんを 目で追いつつ
「でも 私 高いところ好きだから・・な」 と、自分を慰めて 手すりに手をかける。
果たして、展望所で、待っていたものは・・・
おぉ! 360度の大パノラマ
重く立ち込めた暗雲。そのわずかばかりの隙間に、遠くの山なみが くっきりと浮かんでいるのが見える。
案内板には 稲村・伯母子・高野三山と、つい先日登った 馴染みの山名ばかりが 表示。
それらが、雲の下のわずかな青空に 沿うように連なって こちらを じっと眺めている。
それを、案内板絵図 で、一つ一つ ていねいに追いかける。
2月からご無沙汰の 三峰山 の隣りには 高見山 が
「この前は 来なかったね。」と言っている。
稲村ヶ岳の隣りでは 大峰山が、
「来年こそね」 と、笑っている。
こんなにたくさんの友人に、出迎えてもらって、
チーは 独りぼっち なんかじゃない。
待っていてくれていたものへの感謝の想いが グッとこみ上げ、しばし熱くなった。
葛木神社 付近で本降りになった雨は、山頂広場へ到着した頃になって、不思議にも サーっと上がり、
前回 霧 に煙っていた 富田林の PLタワーも 眼下にくっきりと浮かんで見えた。それをバックに パチリとやってから
ささやかな弁当に ありつく。
やっぱり ホッとする。
ふと広場には 上半身裸になって まるで我が家の庭のように くつろぐ人々。
ビニールシートにタオルを重ね 大の字になって日光浴する人々 など。
なんとも大阪人らしい風景が展開されている。
「横、よろしいですか」
思わぬ声のヌシに、たじろぎながら
「あ えぇ、どうぞ。 私 もうすぐ 発ちますから」 とシートを畳む。
チーのベンチの端に 腰をおろした男性は、やっぱり 儀式 のように、上着を脱ぎ 汗を拭い ・・・ と、一連の行為を手際よく済ませた。
それを視界に入れながら、おそらく、この機を逃すと、もう誰に問うこともないだろう 言葉 を 思い切って かけてみる。
「あの、すいません。この横に伸びる階段道は、どこに通じるのでしょうか」
「あぁ これですか これは、どこにも行きません・・というか、その地図には載っていません。金剛山には、そういう道がいっぱいあるのです・・・ たとえばテープだけとか、脇道の脇道とか・・・ で、今からどちらへ?」
男性は、チーが 金剛山 の地理に、かなり疎いと確信したかのように、切り出してくれた。
「実は・・・」
と、思わず気を許して、 本当は、寺谷コース を行くつもりだったが、誤って、念仏坂 の舗装路を、来てしまったこと。今回で金剛山は二度目で、まだ十分に地形が飲み込めていないこと などを、矢継ぎ早に 告白する。
横のベンチの老夫婦が こちらに耳を そばだてているのも お構いなしに。
男性は地図を指で辿りつつ
「金剛山の一般道は、手前の登山口から、千早道 を通って山頂 そして貴女の来られた 念仏坂 を下って下山 なんです。
つまり、貴女がとられたコースは、あながち間違いではなかったわけですよ」
「そうか・・・・」
広場に差し込む強い 日差し をいっぱいに受け
慰めてもらって みるみるチーは 元気百倍!!
(まったく どこかの 妹レスラーのような、立ち直りの早さだ)
「では、今から間違えた 寺谷コース の下山路を、探しに 行ってみます」
もはや、心のわだかまりも取り払われた。リセットした気持ちが萎えないうちに と、ザックを担ぐ。
「大丈夫かいな?」 と言いたげな 男性 には気づかぬふりで・・・
地図を頼りに、セト タカハタ カトラ谷への分岐をチェック。 このコースは次回にとっておく (ほんまか?)
千早道の、オタカラコウ群生地も、デジカメでゲット!
で、文珠岩屋 まで来れば、さすがに 前回のコースが おぼろげに甦り これで 金剛山 はカンペキだ!!(おいおい!)
さて、今、この谷を降りれば 1時下山 3時帰宅 で ある・・・
フム・・・
単独行の気軽さで ふと踵を返し
中葛城〜高谷山 コースを 前回同様 チンタラ縦走することにする。
やっと山道になった頃 鳥居と遭遇 だが、ここがどこなのか まだ、 分かっていない |
展望台に人気なく 淋しさがつのる だが 三峰・稲村・伯母子・楊柳山などの山々がやさしく 迎えてくれた |
葛木神社の 裏参道 新参者は 裏口からそっと 入山 |
ホゥ 夫婦杉ですか・・・・ 根っ子がつながった上に、縄まで架けてある。 あな 恐ろしいや〜 |
雨も上がった 山頂広場で 待望のお昼 まずまずの展望 そろいもそろって 脱ぎ出すおじさんたちに しばし圧倒! |
中葛城山へ向けて出立ー 執念の縦走 |
中葛城山から 御所市を見渡す |
今日であったお花さんたち
毎週 山に出かけては 植物写真の採集に余念が無いのだが、
まったく、金剛山の花々には、驚かされる。
まず、色の鮮やかさ、サイズのデカサ、そして 生育範囲の広さ である。
中には そっと誰かが植え付けたものもある と、小耳に挟んだこともあるが、
それぞれが生き生きと みずみずしく生きぬいている様は、見る側を どんどん元気にさせる 魔力 を持っている。
ついでに道に迷わす 魔力 も・・・
一般道の念仏坂や、ダイトレを駈けただけでも、これほど豊富な花たち(実際には、もっとありました)に、めぐり合えたのだから
1000回を越える金剛山登山者や金剛山愛好家がいること、充実したホームページがあることも、頷ける。
マネキグサ | キンミズヒキ | アキギリ | ゲンノショウコ 白花 |
ミヤマ タニソバ めっちゃ 小さい! |
クサアジサイ | イヌトウバナ | トウバナ |
オタカラコウ 蕾 |
アレチ ヌスビトハギ |
アキノタムラソウ |
キツリフネ |
||||
ハキダメギク たとえ掃溜めで 発見された としても そんな名前 付けるかなぁ |
咲くと こうなる |
モミジハグマ 又は モミジガサ |
秋ですねぇ |
カリガネソウ あまり家には 生えてほしくない 借り金草? |
お色違いも |
ヤマジノ ホトトギス |
ツリフネソウ 両者の群生地が、至近距離で見られた |
ノブキ | フシグロセンノウ 感動の初対面! |
マツカゼソウ |
8/28 (土) 晴れ 滋賀県
三上山(近江富士) 標高432m 歩行時間 約4時間
ミツと二人で
地図・・・・
家7:25→尼崎IC7:35→(名神)→大津SA8:13(朝)8:45→栗東IC8:57→(国道8号線)→御上神社9:05
御上神社9:15→(表参道)→割石9:45→三上山山頂10:15(休)10:45→(希望は丘方面を下山)→近江富士花緑公園11;25(昼)12:30→里の家→希望ケ丘西ゲート→妙光寺山磨崖仏13:35→妙光寺山分岐13:48→(車道)→御上神社14:35
御上神社14:55→彦根駅16:15 (親と合流)→宿舎17:00(泊)
琵琶湖周辺のいたる所から目に入る 三上山 は、低山ながら、富士に似た円錐形の山容と「俵藤太(たわらのとうた)のムカデ退治」 伝説の山として、昔から地域の人々に、広く親しまれている。
山頂で出会った80代のご老人は、毎日、この山に登っているという。この山のオカゲで、持病の膝痛が治った、との美談を伺い、老後に備えて 若さの秘訣 をメモる。
チーは、湖西や湖北に足を伸ばすようになってから、まるで外人の鼻のように、目障りな、 この山の存在を、とても気にかけていた。
今回、彦根にあるミツの職場の保養所に、両親と泊まることになったのを機に、思い切って、出張帰りのミツを、誘き出し、リュックを担がせる事に成功。
果たして、実際に登ってみると、わずか一時間足らずという 一般向け登山コース でありながら、裂けた岩くぐり、クサリ場、スロープなど、なかなか変化と趣向に富んだ山行が楽しめて、少々欲張れば、磨崖仏のおまけ付き。
ということで・・
今回ばかりは、ミツくんも大喜び。
おかげで、チーの鼻も、高〜い 高〜い (!?)
秋はマツタケ山になるという山道は、松などの林の木漏れ日道なので、夏でも日差しを気にせず、安心して登れる。
四季を通じてオススメの山なのだ!!
しいて言うなら、ちょっと 行程が短すぎる・・・というのが 難点か・・・な
コメント・・・今回は、表参道〜希望ケ丘方面ルート を選んだが、裏参道 を行けば、三上山雌山 を経由することが出来る。表参道に比べ、こちらは若干、落ち着いた山行になるらしい。ただし、磨崖仏、ラーメン屋からの展望は、希望ケ丘方面になるため、逆方向だ。
たとえば、車でおいでなら、表 を登って 裏 を降り、ラーメン屋 をマークしつつ、8号線 を北上、銅鐸博物館の表示 より、希望ケ丘公園西ゲート に入り、磨崖仏探し・・・というコースは、如何なものだろうか?
魚釣岩 昔、ここは海だったそうな |
割岩のクサリ場 この岩の裂け目を通る |
岩場には頑丈な 手すり とても安全 |
根っこを 跨いで ズンズン登る |
三上山山頂 湖南、湖西の 山々が一望 |
登りよりも急坂を ジグザグに下る |
妙光寺山の 磨崖仏 |
国道沿いの ラーメン屋からが 最も富士らしく 見える |
今日 出会った お花さんたち
ホツツジ 白花 なぜか、白花ばかり |
ツクシハギ ちょっとピンボケ |
ヌルデ | タヌキギク |