人には言えない・・・

摩耶山 途上より 神戸・・・
【私って天才!?】

久々の単独行 である。
しかも真夏の六甲 ギンぎらギンを 表(南側)から とは・・・  チーにすれば かなりの無謀・・・

何でまた?
実は  ちょっとワケあり・・・

先日 青春キップの旅から戻ると 「アンおじさんから電話あったよ」 って ミツ。
それを コロっと 忘れてて (^^ゞ 翌日 再度。
「あぁ 明日なんやけど 前にあんたと行った摩耶東谷 友達連れて 行こうと思ってる。
で 良かったら一緒に来えへんか? 来えへんわなぁ〜 今日の明日 やもんなぁー」
「あぁ・・」

なんとも 一方的。
まぁ いつもの事です。 
けれどたしかに あまりに唐突で こっちも 急に山気分には なれなかった・・・

そのことが ちょっと 尾を引いていた。

チマタは台風騒ぎだし、昼過ぎには戻らなきゃならんし でも・・・
摩耶山ならば そんなに深くはない。  
前の記録もある・・・
で ふと気づけば、残り物のパンをザックに詰め込み 
家を出ていた。
雨具持った? 
持った (^^)v

六甲の護国神社を北へ 水場より山道に入る。
傍らには アキノタムラソウ  ちまちま・・ わぁ 季節ぅ〜
今日は 独り!  撮り放題やー (^^)v

畑・・・ えっと ココは どっちだっけ?
「どこ行くのやー! そっちは 獣道やで! 深い藪 イノシシとかゴロゴロおるで。
ま、ケモノになりたかったら 行ったらエエわ。 
でも 知らんぞ! こっちにもちゃんと 道あるやろー こっち行かんかいなー!」
頬かむりのおばちゃんクワを手に そない ガミガミ 言わんで〜

「はいはい ありがとう」
仰せのとおりに 確かな踏み跡の山道へと 分け入った。
やれやれ、、、 これですっかり アンおじさんのルート、外しちゃった。

流れに沿って歩く・・・
何はともあれ 鬱蒼とした木立ちの中 せせらぎの音も心地よい。
やっぱり 山は良いわ。

そのうちに 板の橋、 ありゃ? 
滝、   おぉ? 
小屋!   おぉ!? おぉ!!

なんだぁ ちゃんと この前のルート 歩いてるやん私!
しかも タイム 早め。
何でか 分からんけど・・・

あの時 おじさんたちは こう言った とか  あれ食ってた・・・ とか、
懐かしく 思い出しつつ、急勾配を ぐんぐん登っていく。

スタートダッシュのおかげか、未だ ハイペース健在 (^^)/
この分では 摩耶山頂到着が・・・ ひょっとしたら 30分以上 前倒し なるかも・・・
ま、独りで行くということは、 得てして こういうコトですかな。 
ただし 何の問題もなければ・・・

あぁ そういえば ありましたわ! 問題・・・

薄暗い山道 突如 左手草むらに ガサガサっ ピ〜ピ〜
続いて 右手土手 グォーーー グォーーー

イっ イノシシ?  左は子供で 右に親! 声はすれども姿は見せず。。。
恐ーっ!
(ち っきしょー  ちょっとヤべぇ〜)  

でも 人って こういう時には 意外と開き直るもの。
来るなら来い!! こっちだって ケモノになり損ねた おばはんや! (←まだ さっきの こだわってる)
おまえなんかに 負けてたまるかぁー
と、口では言いつつ・・・
逃げるーー でぇぇぇぇーーーーー  全ー力ー疾ー走ーーー

はぁ〜 はぁ〜
シンドっ!!
やっとホッとで荷を下ろし 水ぅ〜〜  
やっぱり いろいろ居てるのねっ。 ストック出しとこ・・・ (汗:)

そんなこんなで 結局 摩耶山山頂 掬星台に10時45分。 この前より 45分も前倒しで
到着してしまったので ありました。 \(^o^)/
・・・ 私って天才? ・・・

摩耶山上」 の道標
「これ 記念に撮っておこう」 と、ベストのポケットに右手、突っ込み
「あぁ違った。 カメラはウエストポーチの方 だった」 と、ファスナーを開けようとし・・・
「あれ?」
ベストのポケット 空っぽ・・・
「ない! ち 地図がない!」
【私ってアホ・・・】

落とした地図は 山登りを始めて 初めて買ったものだった。
たかが一冊 地図を買うのに 本屋を何軒も何軒も 回ったりした。 (← ヒマやねぇー)
当時は ○文社と、○ンリンのものが出回っていて、
その両方を置いてある店で、 バーーっと広げてみては
こっちかそっちか と、延々 悩んだりも した。
2000年3月版 使い古して 今ではもう ボロボロ 何やらザラっ と埃っぽい。
道だって もう ずいぶん 変わってるよね。

しゃぁない。 
諦めて そのまま展望台へ向きながら、
いや、そんな事は出来ん!  ピカーっと電光が走った。

今 登ったばっかの急坂を 大急ぎで駆け下りる。
なーに さっきまで あったのだ。 そのあたりに落ちているに 違いない・・・

丸太階段 木の根っこ・・・
どんどん下り 下って下って 下りまくる。

ストック ウチワ 右や左に取っ換え引っ換え 木の幹つかんで 滑り降り・・

なーんも地図なんてなくたって 今日のルートに 難は ない!
けど、あの地図は あの地図は・・・
泣きべそかきつつ 飛び降りた。

道はどんどん下っていた。
下りながら 私 下り ニガテだったのに・・・  と 気付いたりもした。
何で こんなに早く 下れるのか・・・  不可思議・・・
いや これは下りてるんじゃない 落ちてるんや。
とか 言い含めたり・・ 

一心不乱になりつつも
あぁ  「脱兎の如く」 って こんな感じなんかー
と どーでも良いことが 突如 頭をかすめたり・・・
 
あっ 倒木! そうか! あれをくぐった時だわ! きっとあそこで 落としたんだわ。
それは だいぶ 下だった。

もう山は良い。
地図を見つけたら そのまま すぐに下山しよう。
たしか 窪みがあったから あそこで何か食べて そのままお家に帰って
冷蔵庫におかずも残っていたから お茶漬けと メザシも焼いて・・・

様々な事が走馬灯のように 浮かんでは消えた。

転がるように どんどん下り かれこれ 行程の半分くらい来てるのでは?
と、目算しつつ
もし、分岐とかに出くわしたら きっと パニくっちゃうから
そうなりゃ 地図は   もう〜終わりだね〜 ♪
きっぱり諦める か。  あぁ でも でも・・・ 

暴走していく下り坂 
空がわずかに開け 垂れ下がった枝が道 ふさいで・・・ あぁ そのまん中に
紙切れ一枚 ヒラ〜

あ あったぁ〜〜〜
ドロにまみれた地図  思わず駆け寄り 抱きしめる・・・ 
あぁ〜
まるで デパートで迷子になった我が子に やっとめぐり会えた母親のようだった。 (想像・・)

時計は11時5分を指していた。
きびすを返して 登り返せば 山頂到着 12時過ぎ・・・ 食事・・・
3時までに帰れるか・・・
このまま帰れば・・・ 1時には家かも・・・
しかし なんとも、中途ハンパな・・・

地図の土を払って、再びポケットに押し込みながら 今度は忘れずベストのチャック。(^^)v
あぁ 良かった。 やっとめぐり会えたぁ。
ただ その気持ちを 何かに伝えたかった・・・

根っこだらけの急登を、再び エッチラ登っていく。

あたり前のことだけど もう 今朝のような覇気(はき)はなく 
立ち止まっては喘ぎ、 喘いではまた 立ち止まり・・・
頼みのウチワ、扇いでも扇いでも 一向に涼しくならず それでも がむしゃらにバタつかせ・・・
ヨイショ コラショ と よじ登る。 バテバテの足を 引きずって・・・

私ってバカだよな。
もう ため息すら 洩れない。

山上の掬星台にて トイレをお借りし そのまま木陰のベンチにへたり込む。
もう 炎天下の展望台まで 戻る気力など ミジンも残っておらず
時折 サーっと吹き抜ける風を、体いっぱいに受けて・・・
う〜ん 透きとおる〜
傍らには 林間学校の子供ら かくれんぼ。

朝 駅のスーパーで 蕎麦パックなんて・・・よくぞ 買っておいたもんですわ。
と、引っ張り出しつつ

かわいい「そば」  か・・・

「そば」に居てくれる〜だけでいい〜 ♪
ポケットに右手 突っ込み もう一度 あのザラっとした感触を しみじみ味わった。



☆ 独りだと、気の利いた写真が少なかったです。 お粗末さま・・・ (^^ゞ



木陰のベンチにて・・・
これは 今 ミツPCの壁紙に
させている(!)
不良サイトに 行ったら メっ(笑)


駅前の阪急○アシスで買った
チビ蕎麦
やっぱ これでは 足りない


摩耶山上からの展望
画像 クリックで 
景色のみに変わります


穂高湖
裏には槍、近場には新穂高もある

 ← 出会った植物たちです。 (ご興味 おありでしたら・・)

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